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暗号資産
Web3.0
2023/05/08

【NEWS】暗号資産取引所ビットトレックスが米デラウェア州で破産申請

暗号資産取引所ビットトレックス(Bittrex)は8日、米国デラウェア州の連邦裁判所にチャプター11(米連邦破産法11条)を申請したことを発表した。

資産と負債は共に5億ドル(約675億円)から10億ドル(約1,350億円)で、10万人以上の債権者がいる。

また、同時に関連会社のDesolation Holdings LLC、Bittrex MaltaとBittrex Malta Holdingsも破産申請を行った。

今回の破産についてビットトレックスは、「我々は4月30日をもって米国でのすべての事業を停止することを発表していたが、本日デラウェア州の連邦裁判所にチャプター11を申請することを決定した。顧客が自分の資産を引き出すことができるように、口座を有効にすることを破産裁判所に依頼する予定だ」と声明を出した。

なお、チャプター11はあくまでも米国でのものだとしており、ビットトレックス・グローバルに影響はないと述べている。今後も随時情報を公表していくとしており、引き続きWebサイト及びメールを確認するよう促した。

ビットトレックスの米国法人は2月に80人を解雇し、4月30日ですべての業務を終了するとしていたが、同日までに資金を引き出さなかった顧客について、資金は「安全」な状態で保管されているという。顧客資金の請求や分配方法等については破産裁判所が今後決定することとなる。

ビットトレックスの破産申請は、連邦法違反の疑いで米SEC(証券取引委員会)から提訴されてから1ヵ月後のことだった。

SECは4月中旬、ビットトレックスと同取引所の前CEOであるウィリアム・シハラ(William Shihara)氏を提訴した。ビットトレックスが事業登録せず米投資家に有価証券の取引を提供したとして申し立てを行った形だ。

この訴訟に対して、ビットトレックスはSECが過去5年にわたり証券法違反について何も警告・通知をしてきていないとし、裁判所で争う姿勢をみせている。

また、ブルームバーグによると、債権者のなかには米国財務省の海外資産管理局(OFAC)が含まれているという。

ビットトレックスは昨年10月に両当事者が合意した和解の一環として、OFACに2500万ドル(約33億7,000万円)の債務を負っていた。OFACは銀行秘密法(BSA)のマネーロンダリング(AML)に関する報告など、複数の制裁プログラムへの違反の疑いでビットトレックスに数百万ドルの罰金を科している。

参考:ビットトレックス

画像:Shutterstock

Iolite 編集部