
「観光」をつなぐ「デジタルモール嬉野」
メタバース「デジタルモール嬉野」はリアルとバーチャルの「観光」をつなぐ
西九州新幹線、そして嬉野温泉駅というリアルな施設の開業に合わせて、インターネット上にあらわれたバーチャルなメタバース空間が「デジタルモール嬉野」だ。
3次元仮想空間内を自由に動き回ることができる「メタバース」は、さまざまな視点からあたらしい試みに取り入れようと注目を集めている分野だ。特にレジャー・観光分野においては実際のリアルな空間と接続するような使い方ができないかと期待されている。
昨年9月に開設された「デジタルモール嬉野」もそうした試みの1つ。このデジタルモール嬉野は、「大日本印刷」と佐賀県嬉野市と提携し作られた、嬉野温泉駅前をメタバースとして構築した仮想空間だ。同じく昨年9月に開業した西九州新幹線、そして実際の嬉野温泉駅の開業とあわせる形で公開された。
▶︎メタバース内と現実の「シーボルトのあし湯」の画像。嬉野温泉の各名所が360°カメラを使ってリアルに再現されている。
専用のデバイス機器は必要なく、PCやスマートフォンで誰でも気軽にバーチャル空間に入れる。ブラウザ経由で楽しめるので、アプリのインストールなども必要ない。
デジタルモール嬉野では、嬉野温泉駅と隣接する「嬉野観光交流センター」を中心に、アバターで周囲のさまざまな場所を自由に探索することが可能。
なお嬉野温泉駅と嬉野観光交流センターのCG空間は、実際に使われた建築データに基づいて再現された。もちろん現実を再現するだけではなく、さまざまな「メタバース」ならではの楽しみも用意されている。
アバターは移動のほかにジャンプといったアクションも可能。嬉野駅前広場の空中に浮かぶ「アスレチック」を上手く登らなければたどり着けない場所など、ゲーム的な要素も盛り込まれている。
またフィールド上に設置されている「コイン」を集めると、「カプセルトイ」を回すことができ、このカプセルトイからは嬉野市にある実店舗で使える特典などを得ることもできる。
また観光交流センター内からは嬉野市の有名観光名所を360°カメラで撮影した空間に移動でき、あたかもその場所に行ったかのような体験をすることが可能。そのほか広場には嬉野市に関連するクイズゲームなども用意されており、楽しみながら嬉野市の観光情報を得ることができる作りだ。
もちろんメタバース内で参加者同士の交流も可能。チャットを使って情報交換や旅先で知り合った人との現状報告などを行える。このメタバースは嬉野市の観光促進、まちおこしを念頭に製作されおり、「旅マエ・旅ナカ・旅アト」がコンセプト。
旅の前に嬉野市の観光情報などをあらかじめ入手することができ、旅の最中のメタバース内で入手した特典を使用可能。旅の後には出会った人との交流をさらに深めることができる。
今後はメタバース内でリアル店舗をスタジオにしたオンライン配信などのイベントを開催予定。リアルとバーチャルを横断し、そして旅の前・中・後のどのタイミングでも嬉野市を満喫できるメタバースだ。
デジタルモール嬉野
■動作環境
【PC】
・OS : Windows 10以降、Mac Catalina以降。
・GPU : Intel Iris Plus Graphics 640相当以上、NVIDIA GeForce 1060相当以上。
・ブラウザ : Chromeの最新版をご利用ください。
【スマートフォン】
・Android : OSはAndroid 9以降、ブラウザはChromeの最新版をご利用ください。
・iOS : OSはiOS14以降、ブラウザはSafariをご利用ください。
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