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暗号資産
金融・経済

【NEWS】オーストラリア初のビットコイン現物ETFが上場

里見 晃
2024/06/03

豪州初のビットコイン現物ETFに

豪州の資産運用企業モノクローム・アセット・マネジメント(Monochrome Asset Management)は、ビットコイン(BTC)現物ETFがCboeオーストラリア取引所に上場したことを発表した。

ティッカーシンボルは「IBTC」で、管理手数料は0.98%。発行元のモノクロームは投資家が規制された枠組みのなかでビットコインに投資できる手段としてこのファンドを提供する。このETFはCME CFビットコイン参照レート指数を追跡し、ビットコインの現物価格に連動する。

Cboeは、オーストラリア証券取引所として初めてビットコイン現物ETFを上場し、より規模の大きなASX(オーストラリア証券取引所)に先んじて暗号資産現物市場に参入することになる。

Cboeは声明のなかで「当社の戦略的ビジョン、市場範囲、時間枠とより密接に一致している」と述べた。

また、モノクロームのCEO、ジェフ・ユー(Jeff Yew)氏は声明で「これが豪州で初めてビットコインを直接的に保有する上場投資信託である」とコメント。「IBTCはビットコインを直接保有する豪州初のETFだ。この変革的な分野に参加するため安全かつコンプライアンスに準拠したわかりやすい道筋を提供するというモノクロームの投資家保護主導の使命と一致している」と続けた。

また、ASXも年末までにビットコイン現物ETFを承認する計画を立てているとブルームバーグが4月に報じている。コスモス・アセット・マネジメント(Cosmos Asset Management)、3iQ、ヴァンエック・オーストラリア(VanEck Australia)が申請に向けて取り組んでいるという。

今回の上場承認は、今年1月に米国でビットコイン現物ETFがSEC(米証券取引委員会)から承認され、市場の高まる関心を踏まえたものである。米国のビットコイン現物ETFは、個人投資家を中心に機関投資家からも大量の資金を流入させている。

豪州も今や、投資家がビットコインを直接保有することなく、簡単かつ安全に投資できる機会を提供するという点で、これに追随する体制を整えている。

ビットコイン現物ETFは今年、米国、英国、香港で取引が開始された。豪州の市場参入は、ビットコインが機関投資家の資産クラスとして受け入れ始めたことをあらわしている。

また、ほかの国々もこうした動きに追随する可能性があり、主要市場ではビットコイン現物ETFが提供されていく傾向が強まるものとみられる。

参考:モノクロームETF詳細
画像:Shutterstock


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