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【NEWS】米共和党議員、SECのゲンスラー委員長解任と組織再編に関する法案を提出

Iolite 編集部
2023/06/12

米共和党の下院議員であるウォーレン・デビッドソン(Warren Davidson)議員と、同党のトム・エマー(Tom Emmer)議員は12日、米SEC(証券取引委員会)を再編し、ゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長の解任を目的とした法案「SEC安定化法」を議会に提出した。

発表では、今年に入りゲンスラー委員長が主導する形でSECによる暗号資産(仮想通貨)に対する締め付けが強化されたことについて暗に触れ、「職権濫用に対する是正措置だ」と述べている。

今月には大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)及びコインベース(Coinbase)を証券法に違反したとして立て続けに提訴するなど、その動きは加速している。

エマー議員は「米国の投資家は政治的な駆け引きではなく、明確で一貫した監視を受ける必要がある。SEC安定化法では、無謀な委員長のきまぐれではなく、保護義務を負っている投資家が最優先であることを保証するために常識的な変更を加える予定だ」と語った。

またデビッドソン議員は、「米国の資本市場を横暴な議長から守らなければならない」と述べ、「今こそ本格的な改革を行い、委員長を解任する時だ」と強調した。

発表では今回の法案を作成した背景として、ゲンスラー委員長の在任期間中、SECの構造上の根本的な欠陥が浮き彫りになったと説明している。その上で、現行の法律下では懸念すべきレベルの裁量権をSEC委員長が握っていると指摘した。

SEC安定化法では、現状5名となっている委員を6名に増やすほか、日常業務を監督する常務理事職の設置を行う。さらに、これまで委員長に与えられていた権限を各委員に分散させ、任期は6年を想定する。委員を選定する上で、単一の政党によって過半数を占めることを禁止する文言も含まれている。

なお、本法案には民主党の協力が必要不可欠となることから、実現性については依然不透明な状態であるといえる。

参考:発表

画像:Shutterstock

Iolite 編集部