logo
ログイン会員登録
記事詳細 Topバナー Iolite 5月号Amazon
記事詳細 Topバナー Iolite 5月号Amazon
三菱UFJ信託銀行発表素材
暗号資産
Web3.0

【NEWS】三菱UFJ信託、暗号資産取引所向けステーブルコイン「XJPY」等発行へ

Shogo Kurobe
2023/11/05

三菱UFJ信託銀行は6日、Ginco及びProgmatとともに、暗号資産交換業者間の資金決済効率向上を目的とした「暗号資産業界横断ステーブルコイン」の発行に向け共同検討を開始したと発表した。

本取り組みでは、Progmatが手がけるステーブルコイン等の発行・管理基盤「プログマコイン(Progmat Coin)」を活用する。円貨建ての「XJPY」と、米ドル建ての「XUSD」といった2銘柄のステーブルコインの発行を目指す。

また発表によれば、共同検討を進めるにあたり、暗号資産リクイディティ・プロバイダーであるCumberland Global Limitedのほか、国内暗号資産交換業者のビットバンク及びメルコインも参画する。

三菱UFJ信託銀行は共同検討に至った背景として、グローバルの暗号資産市場における暗号資産交換業者やリクイディティ・プロバイダー間の自己勘定取引の資金決済がステーブルコインで行われている点を指摘。一方で、日本の事業者を含む暗号資産市場においては銀行送金での資金決済が主流となっており、取引時間の制約や送金コスト等の課題が暗号資産市場発展の妨げになっている可能性があるとしている。

現在、暗号資産関連業者間の資金決済用途での銀行送金は日本円の取引だけで月間数千億円に及び、今後も拡大することが見込まれることから、課題解決に向け共同検討を行うこととなった。

三菱UFJ信託銀行は、XJPY及びXUSDの発行により「資金決済効率向上による暗号資産市場の高度化に寄与する」と説明している。


▶︎暗号資産業界横断ステーブルコインの発行による資金決済のイメージ


具体的な発行スキームとしては、今年6月に施行された改正資金決済法を踏まえ、「信託型」を想定する。法改正を踏まえ、国内では大きく「銀行預金型」・「資金移動型」・「信託型」の3類型でのステーブルコイン発行が想定されるが、なかでも信託型が「最も柔軟な設計が可能」としている。

発行の依頼者にあたる委託者はGinco、実際の発行者である受託者は三菱UFJ信託銀行となる。今後、2024年夏の発行に向け関係各所は取り組みを加速させる。

現時点で利用者となる暗号資産交換業者はビットバンクとメルコインだが、特段制限をかけることなく、今後も参画申込を随時受け付けるとしている。

プログマコインを手がけるProgmatは国内メガバンクやNTTデータなどにより先月設立された企業。設立と同時期に、国内暗号資産取引所バイナンスジャパン(Binance Japan)と円貸建て及び外貨建ての双方を対象としたあらたなステーブルコインの発行に向け提携することが発表されている。

参考:発表
画像:発表より引用

Shogo Kurobe