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新経済連盟税制改正提言提出
金融・経済
暗号資産

【NEWS】新経済連盟が2024年度税制改正提言を政府に提出

里見 晃
2023/10/16

楽天の代表取締役会長兼社長である三木谷浩史氏が代表理事を務める一般財団法人新経済連盟は16日、政府に「2024年度税制改正提言」を提出した。

新経済連盟は税制全般に対する基本的な考え方として、税率を下げ成長を促進し、税収を増やして再び国内投資を行うとした。「税と成長の好循環」を実現する3つの柱を掲げ、それぞれについて税制改正を提言する。

  1. 「国内投資の促進」
    国内外から日本への投資を促すほか、暗号資産やフィランソロピーなど、あらたな金の流れの構築を税制面から支援する。法人税・所得税・相続税の見直しや暗号資産税制、AIの開発強化に向けた税制の創設など。

  2. 「人への投資」
    労働市場の流動性を高め、国内外の高度な人材を確保し、次世代の日本の産業を牽引するリーダーを育成する。あらたな働き方に対応した税制の見直しや海外から人・知・金を呼び込む税制の見直し、越境経済に対する課税対応など。

  3. 「スタートアップ支援・生産性向上」
    スタートアップ・フレンドリーや研究開発を促す税制を見直してイノベーションを促進させ、DXを進め生産性の底上げを図る。DX促進税制を拡充や研究開発税制の見直し、スタートアップ投資を促す制度の改善など。




新経済連盟が提出した2024年度税制改正提言はすぐに実現できるというものではないが、将来の日本経済が進む方向性を示す面では非常に価値のあるものだ。

新経済連盟では、世界から日本に「人・知・金」が集まるハブ国家を目指すという目標を掲げている。

先の会見で岸田首相は「成長戦略」として減税を強調していた。ただ、この減税政策は一部の企業のみに向けられた減税制度であり、一般庶民に直結する基幹税の税率を引き下げるものではなかった。さらにその規模も補正予算の規模に見合わないという指摘もある。

参考:発表
画像:発表より引用

里見 晃