私たちは今、どのような 「世界」に生きているのだろうか｜編集部オススメの最新本・書籍 Vol.8
複雑な現代社会を生き抜く糧を探す
誰もが悩みを抱えながら生きている現代社会。世界をみれば心が病む争いが続く一方、国内では円安が進み、急激な物価高が生活を苦しめている。
さらに、人々は日々の生活やビジネスにおいて、多くのストレスと悩みを抱えている。個人と社会、それぞれの問題が複雑に絡み合い、何をすべきかを判断することすら決して簡単ではない世界に、我々は生きているのだ。
だからこそ、世界で起きている問題の背景を知り、論点を理解することが、明日を生きる糧となるはずだ。
1．3つの世界――キャピタリズム・ヴァーチャリズム・シェアリズムで賢く生き抜くための生存
我々は「3つの世界」にわかれた現代社会を生きている
【Review】
「3つの世界」とは、お金によって人々が突き動かされる資本主義社会（キャピタリズム）、デジタルデータがネットワーク上を駆け巡る仮想現実社会（ヴァーチャリズム）、地域に根ざし自然のリズムで人々が協力して生活する共和主義社会（シェアリズム）のこと。これらはそれぞれ異なるコンセプト・制度・経済システムを持ち、異なる世界観を形成しているという。
そして、この3つの世界にまたがって生きている我々は、それぞれの世界にあった生き方、稼ぎ方を身につける必要がある。
IT長者が一晩で巨万の富を手に入れる現象、保育士や介護士の低賃金問題、NFTに対する社会の不信感など、現代社会で起きているさまざまな事象を「3つの世界」を通じて解説し、世界の解像度を上げるための広い視野を養ってくれる一冊。
オススメ▶︎
日々巻き起こる現代社会の諸問題を読み解く力を
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2．エンジニアのためのWeb3開発入門 イーサリアム・NFT・DAOによるブロックチェーンWebアプリ開発
Web3.0アプリケーション開発の入門書
【Review】
ブロックチェーンに関する知識がゼロの状態からでも、NFTやDAOなどを活用したWeb3.0アプリの構築ができるように、開発者目線で必要な知識・ノウハウを紹介する入門書。著者は3名ともデロイトトーマツ所属で、ブロックチェーン事業に携わっている。
Web3.0の理解が難しいとされる一因は、ブロックチェーンの知識だけではなく、従来のWebシステム全般の知識、さらにウォレットの扱いやWeb3.0ビジネスに関する知見が求められるためだが、本書はこれらを網羅的に解説している。
また、本書は豊富なソースコードが掲載されており、実際にアプリケーションを動かしながら学べる点が特徴。ただし、プログラミングや従来のWeb3.0システムに関する一定の知識が前提条件として求められる点には注意してほしい。
オススメ▶︎
Web3.0アプリ開発に挑戦したいエンジニア向け
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3．大前研一 日本の論点 2024 ～2025
今の日本を知るための定番書籍
【Review】
マサチューセッツ工科大学博士にして、マッキンゼー日本支社長などの経歴で知られる大前研一氏が、現代日本のさまざまな論点や問題点を幅広く解説する一冊。
2024-2025年版では日本の金融政策や少子化対策・インボイス制度・介護崩壊といった政治経済の問題から、ChatGPTといった最新のトピック、ウクライナ戦争・日米同盟を始めとした海外諸国との問題まで、論点は多岐にわたる。
ただし、論点として取り上げられているテーマは著者の興味関心に基づくものとなっているため、日本の問題を網羅的に取り扱うようなものではなく、政治経済やシニア世代の関心事項が中心となっている。
網羅的に日本の論点を知りたいという人よりも、著者の思考方法や優れた観察眼に興味を持つ人に向けた内容といえるだろう。
オススメ▶︎
大前研一氏がみる日本の「今」を知りたい
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4．売上増の無限ループを実現する 営業DX
「営業」を起点に効果的なDX導入方法を学ぶ
【Review】
本書は、顧客獲得からアフターフォローまで、DX（デジタルトランスフォーメーション）を通じて営業改革を促す一冊。
著者である長尾一洋氏は株式会社NIコンサルティング代表取締役・中小企業診断士である。ビジネスのDX化に関する書籍は少なくないが、そのなかでも本書は営業活動を起点に、効果的なDX導入の方法や、それによる経営改革にまで踏み込んでいる。
「ホームページの問い合わせ件数を激増させる施策」、「中小企業がSNSで発信すべきコンテンツとは？」など、今すぐに実行できる多数のDX事例が営業のプロセスとともに記載されているため、「DX化を進めたいが何をすればいいのかわからない」という悩みを抱える人にこそ読んでほしい内容となっている。
オススメ▶︎
DXによる営業改革を進めたい人へ
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