logo
ログイン会員登録
記事詳細 Topバナー Iolite 5月号Amazon
記事詳細 Topバナー Iolite 5月号Amazon
Web3.0
NFT
暗号資産

マイクロソフトからも支援。高度なセキュリティ対策で詐欺被害防ぐ │ 杜瑪インタビュー

Iolite 編集部
2023/03/29

Web3.0×Security

設立早々にマイクロソフトからも支援
高度なセキュリティ対策で詐欺被害防ぐ

Web3.0領域のハッキング・詐欺は年々巧妙化し、2022年は前年比で289%も増加。新進気鋭のプレイヤーが被害を未然に防ぎ、安心できるWeb3.0をもたらす。

個人が資産を管理することが前提となるWeb3.0領域。特に暗号資産だけでいえば、2022年はユーザー数の増加に伴い、過去最高水準となるハッキング事件及び詐欺被害が発生した。

こうした背景を踏まえ、セキュリティ領域の重要性と需要はさらに高まっていくことが予想される。

2023年1月に設立されたKEKKAIでは、Web3.0関連セキュリティ企業としてNFT詐欺検出や取引シミュレーションができるAPIサービスの提供等を行う。

マイクロソフト社のスタートアップ支援プログラムに採択されたほか、立ち上げ早々に5,000万円の資金調達を完了させるなど、注目の存在になりつつある。

高校卒業後に来日し、すでに2社の立ち上げを行うなど実績を持つ代表の杜瑪氏。同氏にセキュリティ領域の現状や課題について話してもらった。


2023年のセキュリティ領域
優れたプロジェクトが出つつある状況。需要は高まり続け熱い領域になっていく

:直近ですと、米国のシリコンバレー銀行が破綻し、その影響でCircle社が発行するドルステーブルコイン・USDCがドルとペッグを維持できず、少し恐慌の兆しが出始め市場も低迷しています。シリコンバレー銀行の破綻により、回復傾向にあったクリプトの市況にも金融市場・金融機関からの影響が連鎖的にみられ、先行きは不透明なものとなりました。長期的にみると政府などに救われそうですが、短期的には米国のVCなどにも影響が出るでしょう。世界市場から目線を日本に移すと、シリコンバレー銀行の破綻による影響を受けた企業などは比較的少ないとみています。

日本では現在、政府や大企業が積極的にWeb3.0に携わっていることがうかがえます。今年に入ってからはWeb3.0領域に投資するVCなどの投資機関も増えており、優れたプロジェクトがどんどん出つつありますので、今年は期待できる1年になると思っています。

セキュリティに焦点を当てると、2022年のクリプト詐欺被害額は約5,000億円にのぼり、2021年より289%も増加しました。市場が発展し、ユーザー数の増加に伴って、当然詐欺・スキャムも増えてきます。

日々、詐欺師側のテックや手法も進化していますので、我々Web3.0セキュリティ会社それに対して対策を講じる必要がありますし、詐欺師側よりさらに一歩先に行く必要があります。

一方で、注目度が上がってきたセキュリティ市場、特に我々KEKKAIが焦点を当てているユーザーセキュリティ分野では、強力なプレイヤーが市場に参入して良いプロダクトも出てくるでしょう。

すでに世界で活躍するCertikやSlow Mist等のWeb3.0セキュリティ企業も大きく成長しており、需要が認識されたセキュリティ領域は2023年に必ず熱い領域になると予想しています。

我々KEKKAIは、ユーザー側のセキュリティ体験にスポットを当てたWeb3.0セキュリティ会社です。

現在は『KEKKAI プラグイン』という、取引や理解しにくい署名をすべて明確化し、取引にどんなリスクがあるのかを判断するPC用ブラウザ拡張機能をリリースしています。

今後はまずKEKKAIのモバイル版をリリースし、僕たちの提供するセキュリティ体験がスマートフォンユーザーにも提供できるよう進めています。

並行して、『みんなで守るWeb3』というバリューのもと、KEKKAIの機能をパッケージング化したSDKサービスもリリースしました。こちらを提供することでWeb3.0事業者さんと連携し、市場の全体的なセキュリティ性を向上させていきたいと思います。



Profile

杜 瑪
高校卒業後、中国から来日し、早稲田大学在学中に株式会社ユニスマを設立。2023年1月には株式会社KEKKAIを設立し、Web3セキュリティーソリューションやWeb3詐欺防止ツールKEKKAIの提供等を展開する。



関連記事

Web3.0セキュリティ企業「KEKKAI」 若きCEO・Danny(杜瑪)が事業のビジョンを激白

Web3.0領域で顕在化するセキュリティの課題を語る | KEKKAI CEO 杜瑪 -To Ma

Iolite 編集部