
【NEWS】「ゲームボーイ」がハードウェアウォレットに キープが発表
Web3.0スタートアップ企業の「キープ(Keyp)」は19日、任天堂が開発した携帯ゲーム機「ゲームボーイ」をハードウェアウォレットとして利用できるカートリッジ「ゲームウォレット(Game Wallet)」を発表した。
発表によると、ゲームウォレットではプレイヤーがボタンを押した回数に応じてシードフレーズを生成するという。
シードフレーズとはウォレットを復元する際に必要なキーワードだ。これを入力することで、ユーザーはウォレットにアクセスすることが可能となる。
ゲームウォレットではシードフレーズの生成にあたり、ボタン操作によるランダム性を取り入れているとのことで、キープは「現在ハードウェアウォレットを巡る不確実性が高まっており、この仕組みではシンプルかつローテクな代替手段の必要性が示されている」と説明している。
ユーザーはゲームウォレット内のゲームでクエストをクリアし、キャラクターに話しかけることでシードフレーズを入手することができる。
今回の取り組みでは、シードフレーズ生成及び定義付けを行う規格「BIP-39」に基づき、ハッシュアルゴリズム「SHA-256」のオープンソースアセンブリ実装を、ゲームボーイの開発言語「GBAssembly」に変換することで実現したようだ。
開発は信頼性の観点からオープンソースで行われ、ファームウェアのアップデートも必要しない。アップデートを行う際には、あたらしいゲームをローンチする形になるという。
キープは今回の取り組みでゲームボーイを選択した理由について、「物理的にインターネットに接続できないデバイスは安全だ。暗号資産が存在する前に作られ、フィッシング攻撃をされることもない」と説明。その上で、「20年間本棚に置かれているようなデバイスはさらに優れている」と付け加えた。
発売日は現時点で明らかになっていないものの、順調にいけば今夏にもリリースされる見込みだとしている。
参考:キープ
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