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国内最大級のグローバルサミット「TEAMZ WEB3 SUMMIT」イベントレポート

Iolite 編集部
2023/05/29

日本のWeb3.0を盛り上げる2日間
熱気に包まれた国内最大級のイベントをIoliteが徹底リポート!

Web3.0を推進していく上で日本には力強い武器がある。リーダーたちはどのように考え、何を語るのか。

今や日本政府や大企業が重要視するようになったWeb3.0。世界的な規制強化の傾向も踏まえ、今年は日本にとってWeb3.0をリードするチャンスを秘めた年ともいわれている。特に日本が持つコンテンツIPや、世界でも人気を集めるゲーム領域はWeb3.0領域を成長させる上で重要な存在だ。

Web3.0元年となった昨年からその熱量はさらに高まり、2023年は日本でWeb3.0関連の大型イベントが予定されている。その1つとして、株式会社TEAMZ主催の「TEAMZ WEB3 SUMMIT」が5月17日・18日の両日にかけて開催された。

本イベントは同社がこれまでに開催してきた「TEAMZ BLOCKCHAIN SUMMIT」をアップデートし、Web3.0に焦点をあてたものだ。世界トップレベルのスピーカーや事業者が集まり、日本のWeb3.0発展に向け、国際情勢の現状や業界理解を深めることを目的とする。

公式発表によれば、出展企業65社、主要メディア30社以上、そして100名以上ものスピーカーが登壇。まさに大型イベントにふさわしい規模感であるといえるだろう。スピーカーには日本のWeb3.0領域の最前線を走るリーダーたちを始め、海外からも多数のトッププレイヤーが集まった。

TEAMZのCEOである楊天宇氏は本イベント開催に先立ち、「私たちの目標は単なるイベント企業ではない。Web3.0のアクセラレーターとしての役割を果たすこと」と語る。

この言葉からは、「日本におけるWeb3業界を盛り上げる」というコンセプトのもと、本イベントを通じて海外の潮流を日本へ、そして日本ならではのWeb3.0を発展させるべく、あらたな気付き、発見の場にしてもらいたいという想いが強く示されている。


日本のWeb3.0が世界のスタンダードに——
未来への期待と熱狂に満ちあふれた「TEAMZ WEB3 SUMMIT」

日本最大級のWeb3.0イベントの舞台は虎ノ門ヒルズ森タワー。その5階フロアすべてを貸し切り、「TEAMZ WEB3 SUMMIT」は開催された。一度足を踏み入れれば、そこは最先端のWeb3.0ワールドとして心躍る空間が広がる。

メインステージでの講演を始め、サブステージでのハッカソンや参加企業による展示ブースなど、至るところで活気あるシーンが見受けられた。特にメインステージの講演は随時立ち見が出るほどの盛況ぶりだ。

1日目のメインステージでは、特に株式会社bitFlyer HoldingsのCEOである加納裕三氏や、株式会社フィナンシェCEOの國光宏尚氏らが登壇した講演「Web3の発展による取引所の変化と可能性」への注目度が高かったように映る。

このセッションではWeb3.0領域で日本に追い風が吹いていること、そしてその背景として海外との規制面の比較があげられた。現在、米国ではSEC(米証券取委員会)が暗号資産関連事業者を証券取引法違反等で提訴する事例が相次いでいる。しかし、日本では同様のことは起きていない。

それは日本が先んじて規制整備を進めてきたことの証左であるといえる。こうした状況も踏まえ、講演で語られた「日本の規制が世界のスタンダードになる可能性を秘めている」という言葉は、国内でWeb3.0に関わる人々を勇気付けるものになったのではないだろうか。

▶1日目のメインステージ


また1日目及び2日目共に、現在注目されている分野についてもさまざまな議論が行われた。

たとえば、日に日に注目度が高まりつつある「ビットコインNFT」について、昨年大ブームとなったGameFi・STEPNの共同創業者であるYawn Rong氏は、現在の熱狂ぶりに理解を示しつつも、「1つのものに何かを付け加えれば混乱を招き、コミュニティの分裂につながる可能性がある」として警鐘を鳴らした。コミュニティの重要性を十分に理解している同氏だからこそ語れる説得力のある意見だろう。

さらに、「ChatGPT」等の出現で今年に入り特に注目されているAIについてもさまざまな意見がみられた。

Animoca Brands株式会社の共同創業者である谷元樹氏は、「Web3.0は今後、AIの力を借りて広がっていく」との持論を展開し、「日本はIP大国で宝の山。政府の応援もあることから、今こそまさに行動の時」と声を張り上げた。


参加企業による展示ブースに目を向けると、そこはまさに熱狂に包まれていた。会場にはWeb3.0へ高い関心を寄せていることはもちろん、最新動向を探るべく多くの人たちが足を止め、皆が真剣に話を聞いていた姿が印象的だった。

2日目の展示が終了した際には、各出展企業から達成感が感じられた。それは来場者にも同じことがいえ、満足感のある表情を浮かべながら帰路につく姿がみられた。

なお、本イベントでは100万円分のビットコインをプレゼントする抽選会も行われた。各ブースにおいてミッションをクリアし、スタンプをもらうことで参加できるこの抽選会は先着100名が対象となるため、我 先にと動く来場者も多く、大いに盛り上がりをみせていた。

本イベントでは当初3,000人の来場者を見込んでいたようだが、実際には4,500人以上が来場したという。

そして両日の取材を通じて感じたのは、「Web3.0領域へ の期待と本気度」。出展企業やスピーカーはもちろんのこと、一般の来場者すらもWeb3.0が描く未来、さらには日本がそれを牽引する姿を思い浮かべ、本気で熱量を持っていた。

誰かを夢中にさせる技術、そしてその技術が創り出したあらたな物事がまた別の誰かを夢中にさせる。これこそが Web3.0を創っていき、世界をリードしていく大きなエネルギーとなり得るのではないだろうか。 熱気にあふれていた2日間。この期間、日本のWeb3.0の中心地は間違いなく虎ノ門で渦巻いていた。



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