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金融・経済
Web3.0

Amazon、リクルートなど相次ぐ国内外のECサイト関連サービス終了

Iolite 編集部
2024/06/09

Amazonはレジなし店舗向け決済技術「Just Walk Out」を廃止方針

2024年に入ってから国内外のECサイト関連でサービス終了のアナウンスが相次いだ。

Amazonでは大々的に展開していた「Just Walk Out」の廃止する方向性で導入店舗の大幅縮小を発表した。

「Just Walk Out」とはAmazonが開発・推進していたレジなし店舗向け決済技術のことで、店舗内に設置したカメラやセンサーによって利用者の動きや手にした商品を認識し、そのまま店舗を出るだけで後から請求書が届いて支払いするという仕組みだ。

Amazon直営のレジなしコンビニ「Amazon Go」や食料品店「Amazon Fresh」の一部に導入しているほか、他社への販売も行っていた。Amazonのプレスによると、「Just Walk Out」の大幅縮小に伴い、スマートショッピングカート「Dash Cart」を導入する計画だという。

ただし、「Just Walk Out」も全廃するわけではなく、スーパーよりも規模の小さい「Amazon Go」のようなコンビニエンスストアのほか、スポーツ競技場や大学の売店などで使い続ける予定だという。

「Just Walk Out」の廃止方針の背景として、実際には画像認識技術だけでなくスタッフが映像を確認してレジ処理する場合が多々あった、また、インドから約1,000人の人力で精算内容をチェックしていたなど、結局は人力でサービスを展開していたことが明らかになり、レジなし店舗を巡るさまざまな課題が浮かび上がったことも大幅縮小の方針に影響を与えたと指摘するアナリストもいる。

国内外問わず、企業のDX化の推進が叫ばれている昨今ではあるが、その導入過程では、世界的な企業であるAmazonですら「Just Walk Out」のような失敗例があるということは覚えておく必要があるだろう。


リクルートのECモール「ポンパレモール」は6月末で終了

その一方で、国内ではリクルートが運営していたオンラインショッピングモール「ポンパレモール」も2024年6月30日をもって終了するとアナウンスされている。ポンパレモールで貯められたリクルートポイントについては、2024年3月よりAmazonでの利用が可能となっている。

2013年3月にスタートしたポンパレモールは、リクルートポイントやPontaポイント、dポイントを貯められ、ファッションや家具やおもちゃなどを中心に幅広い商品を取り扱っていたECサイトだ。リクルートによるサービス終了のプレスによると、サービス終了の主な理由として「ここ数年間の環境変化やポンパレモールのサービスの利用状況などを総合的に判断した」としている。

ポンパレモール発足当初よりECサイトの競合が激しくなり、利用者の増加も見込めず、売上が減少傾向にあったことは想像に難しくない。つまり、簡単にいうとほかのECサイトに敗北したということだろう。また、利用者や出品者にとって、1つのECサイトに固執する時代ではなくなったことも要因の1つとして考えられる。

国内ECサイトの古参だったポンパレモールのサービス終了は、インターネットショッピングを取り扱う企業にとって、常にインターネットショッピングの時代の流れを追っていく姿勢が必要になってきたことを示唆している。


Almost

検索ポータルサイト「goo」提供の各種サービスの終了


2023年9月27日に検索ポータルサイト「goo」が提供する「goo地図」「goo天気」「goo自動車&バイク」がサービス終了している。サービス終了の理由を明らかにしていないが、サービス内容の選択と集中が目的とみられているが、実際のところはリクルートのポンパレモールと同じくGoogleなど競合他社が提供する同種サービスによって利用者や利用状況が伸び悩んだ結果だろう。


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