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JPモルガン銀行CEOダイモン氏の画像
暗号資産
金融・経済

【NEWS】JPモルガンCEO、暗号資産を激しく非難 「私が政府だったら閉鎖する」

里見 晃
2023/12/07

暗号資産を強く批判

JPモルガン・チェース銀行CEOのジェイミー・ダイモン(jamie dimon)氏は、6日に行われたウォール街企業に対する米上院銀行・住宅・都市問題委員会の監視公聴会で、ビットコイン(BTC)などを激しく非難し、「暗号資産(仮想通貨)は禁止されるべきだ」と主張した。

ダイモン氏は公聴会で、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員の質問を受け「私は常にビットコインや暗号資産に強く反対してきた」と主張し、「私が政府だったら、暗号資産を閉鎖するだろう」と痛烈に批判した。

ダイモン氏の発言の前には、暗号資産に懐疑的なウォーレン議員が、暗号資産を使い銀行秘密法の回避や、犯罪に利用されている問題を指摘。その後に見解を求められたダイモン氏が暗号資産について非難した形だ。

公聴会にダイモン氏のほか、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカら金融大手8社のCEOが証言者として参加しており、暗号資産企業は大手金融機関と同じようにマネーロンダリング防止規制への対策をとるよう意見が一致した。ウォーレン氏もこれに同意し、銀行団との強い団結を示した格好だ。

ウォーレン氏は、「これは国家安全保障の問題だ。テロリスト、麻薬密売人、ならず者国家は、危険な活動に暗号資産を使用することを禁止するべきだ。議会が行動する時が来た」と述べた。


ブロックチェーンには積極的な姿勢


かつて暗号資産を「殺虫剤の二乗」と評した投資家ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏と並び、否定的な立場をとることで知られるダイモン氏は、暗号資産市場が冬の時代から盛り返し、再び強気相場に戻りつつある状況でも立場を変えることはなかった。

一方で、JPモルガンは以前からブロックチェーンに深く関わっており、ブロックチェーンに関してはウォール街のイノベーターの1つにもなっている。

2017年には、イーサリアムブロックチェーン上で転送される独自トークン・JPMコインを開発。多くの資金を送金するための高速、安全、低コストな手段として、フェデックスやシーメンスを含む法人顧客の間で普及しており、モルガン銀行はJPMコインの取引額が1日に10億ドル(約1,440億円)を超えていることを明らかにしている。

参考:発表
画像:Shutterstock 


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