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特集2エンタメ
Web3.0
メタバース
NFT

次世代技術がエンタメ業界を変える! 最新Web3.0活用事例をピックアップ

八神 潤也
2023/11/30

NFT、トークン、メタバース、Web3.0がエンタメ業界を変える

メタバースやNFTなどの次世代技術が、エンターテインメント業界で活用され始めている最新テクノロジーとの融合で、エンターテインメントはどう変わるのか。

あらたな技術の登場で変わっていく、エンタメの未来像を考えてみよう。


近年、Web3.0と呼ばれる概念とエンターテインメントを組み合わせたサービスやプロダクトが次々と誕生している。なぜエンタメとWeb3.0の融合が進んでいるのか、それによってどのような価値が生まれるのかについて考える前に、実態が掴みにくい「Web3.0」という概念について先に解説しておこう。

Web3.0とは、ブロックチェーン技術を基盤として特定の企業や管理者に依存せず、個人に関するデータを非中央集権的に管理できる次世代インターネット及び概念の総称である。

NFT(Non-Fungible Token)は、ブロックチェーン技術を活用した代替不可能なデジタルデータの総称だ。NFTを使うことで、対象のデジタルデータが、コピーデータや改ざんしたものではないということが判別可能になる。

この解説だけではわかりにくいので、例をあげよう。たとえばアイドルのデジタル会員証NFTを発行すれば、その会員証NFT が「正規に発行されたものである」ことや「誰の所有物なのか」、「いつ発行されたものなのか」といった情報が誰の目にも明らかになるということだ。

加えて、NFT はほとんどの場合、マーケットプレイスと呼ばれるオンラインサイトで売買できるようになっている。デジタルデータを(現実のモノと同じように)所有・真贋証明可能にする技術で、オンラインで取引することもできるのがNFTである。

次に、トークンについて解説しよう。トークンとは、簡単にいえばビットコインなどの暗号資産のことである。厳密には暗号資産とトークンという言葉には違いがあるが、同じような「デジタルなお金のようなもの」であると理解してほしい。

トークンも、NFT 同様に誰でも発行・販売できるものなので、たとえば企業が自分でお金を発行し、それを自社のファンや投資家に販売して資金を集められるといった使い方ができる。アイドルを例にすれば、「◯◯46コイン」というトークンを発行してそれをファンに向けて販売する、といったことが可能になるのだ。

次に、昨年から話題になっている「メタバース」。メタバースの定義は未だ定まっていないが、インターネット上に構築される3次元空間のことであり、人々が自分の分身であるアバターを使って活動できる場を指す。

これだけだと、Web3.0と関係がないように思えるかもしれないが、メタバース内の不動産や土地、アイテムなどをNFTにすることで、それらを売買できるようになる。NFT 化によって、デジタル空間上のデジタルなモノに” 価値” がつくのだ。

また、それらを取引する際にはトークンが使用される(NFTを取引する際は、リアルなお金よりもデジタルなお金の方が利便性の面ではるかに上回る)。つまり、メタバースのなかでできることの幅を広げ、より現実に近づけるためにNFT やトークンといった次世代技術が使われる、という関係である。


エンターテインメント業界でWeb3.0を活用するメリット


では、これらを活用することで、エンターテインメント業界にどのようなメリットがあるのだろうか。まずはNFTとトークンを活用することによるメリットとして、「収益化モデルの多様化」と「ファンコミュニティの強化」をあげたい。

先に解説した通り、NFTやトークンは誰でも発行できる。企業でもプロジェクトでも、地下アイドルのメンバーでも、誰もが自分のNFTやトークンを発行して資金を調達できるということだ。いくつか事例を紹介しよう。

サッカーチームなどのさまざまな団体によるトークン発行を支援するクラウドファンディングプロジェクト「FiNANCiE(フィナンシェ)」は、2023年にIEO(暗号資産取引所を介してトークンを販売すること)を実施してFNCTというトークンを販売している。

また、サッカーチームの「FC琉球」も2022年に暗号資産取引所GMOコインを介してIEOを実施。このトークン販売によって、約10億円もの資金を調達した。

スポーツチームの活動資金は、通常は親会社やスポンサー、試合のチケットによって賄われるものだが、この事例によって、トークンを販売するというあらたな手段を切り開いたといえるだろう。そして、FC 琉球トークン(FCR)の保有者には、公式サイトやインタビューボードへのロゴ掲載(大量保有者向け)、クラブ運営への投票参加券など保有量に応じたさまざまな特典が用意されている。

ほかにも、日本テレビと芸能プロダクション・プラチナムは、現実のアイドルとジェネラティブNFT(※)コレクションを組み合わせた「NFT IDOL HOUSE」というプロジェクトを手がけている。

このプロジェクトでは、8人組アイドル「Fuhua(ふーふぁ)」を結成し、彼女たちの似顔絵をジェネラティブNFTとして販売。NFT の保有者にはアイドルが挑む企画などの意見を出したり、投票したりできる権利が与えられる仕組みだ。

(※ジェネラティブNFT:いくつかのパーツとなる画像データを組み合わせて自動生成されるアート作品のこと)

これらの事例からもわかる通り、NFT やトークンの活用は、運営者だけではなく、それを応援するファンや投資家にもメリットがある。運営者は従来の手法よりも迅速に、あらたなルートで資金調達が可能になる。

一方、ファンや投資家は販売されるトークン・NFTを購入することで、自身が好きなモノを応援したり、運営者の意思決定に参加したり、特典を得られたりする。

もちろん、トークンやNFT が値上がりすることによる収益への期待も、メリットの1つだろう。NFT やトークンを介することで、これまで以上に運営者と購入者の関係が深まり利害が一致するため、ファンの結束・コミュニティの強度があがるのだ。


あらたなビジネスにハブとなるメタバース


次に、メタバースの活用事例について紹介しよう。メタバースにはさまざまなタイプがあり、現実の場所をデジタル上で再現しているものだけではなく、現実には存在しないものを作り上げることもできる。メタバースの活用事例として最もわかりやすいのは、音楽フェスやアーティストのライブだろう。

メタバースプロジェクトの1つである「Decentraland」では、すでに音楽フェスが何度も開催されている。たとえばDecentraland 内のメタバース都市「OASIS KYOTO」では、2023年8月にギタリストMIYAVI氏のLIVEイベント「MIYAVI Virtual Live 7.0 in OASIS KYOTO」が開催された。

音楽フェス以外にファッションショーなども開催されており、イベントにあわせて、多くの人がメタバース空間に足を踏み入れている。

しかし、メタバースとNFT・トークンの融合は現時点ではあまり進んでいないことも事実。音楽イベントなどで、入場チケットをNFTとして販売したり、特定のNFTを保有している人だけが参加できるものがあったり、という事例はあるものの、それ以上の利用方法は広まっていない。

この点については、メタバースもNFTも、ガジェットやUXなど参入障壁が存在するというのが、1つの要因だろう。将来的には、メタバースのライブ会場で、メタバース空間のアバターが着用できる限定グッズやアイテムを、NFTとして販売するなどのあらたなビジネスが始まるはずだ。

メタバースの将来的な活用方法としては、近年YouTubeなどの動画配信サイトで行われることが多いライブイベントをメタバースで行う、というものも想像できる。メタバース空間のメリットは、動画よりも没入感があり、ライブに参加しているという一体感を感じられる点である。

たとえば有名アーティストやアイドルのライブは、チケット争奪戦が起こり多くのファンが悔しい思いをすることになる。それならば、メタバース上に”仮想東京ドーム”を作り、現地に行けなかったファンもメタバース上でライブを一緒に楽しむ、といったことができるのだ。

このような取り組みが実現できれば、運営者はさらなるチケット収入を得られるし、ファンは見逃したくないライブに自宅から参加できることになる。同様の仕組みは動画配信サービスで行われているが、メタバース上で実現できればよりファンを喜ばせる体験を提供できるかもしれない。

▶︎メタバース内に設立されたライブ会場では音楽フェスやファッションショーが開催されている。


最後に、メタバースのキラーコンテンツになると注目されているVtuberとの融合についても触れておこう。

デジタル空間であるメタバースと、デジタルキャラクターであるVtuberの親和性が高いことは想像に難くないだろう。メタバース上のライブでリアルな人間を映すことも不可能ではないが、やはりデジタルキャラクターがパフォーマンスをする方が違和感はない。その点、もとからデジタルな存在であるVtuberなら、メタバースライブにおける達成感は軽減される可能性がある。

Vtuberによるリアルなライブはすでに数万人を動員する規模で行われているが、それがメタバースになれば数倍以上に膨れ上がるかもしれない。

加えてVtuberの視聴者はスーパーチャット(投げ銭)で応援する文化にも慣れているため、NFTやトークンも積極的に購入することが期待できる。Vtuberが主役のメタバースが、数十万人規模の観客を集める未来は、間違いなく訪れるはずだ。


「Web3.0×エンタメ」プロジェクト


OASIS

メタバース上に日本風のデジタル都市を構築し、現実では得がたい体験、出会いをユーザーに届けるプロジェクト。

マネックスクリプトバンク株式会社がメタバース上で構築しているマルチ・メタバースプロジェクト。メタバース上で複数のデジタル都市を展開している。

10月時点で、メタバース「The Sandbox」上の土地で展開している「OASIS TOKYO」、メタバース「Decentraland」上で展開している「OASIS KYOTO」、メタバース「Otherside」上で展開している「OASIS MARS」がある。アーティストのMIYAVI氏、モデル・女優の水原希子氏などの著名人ともコラボし、多彩なメタバースを構築している。

「OASIS KYOTO」は日本の古都を連想させる街並みで、ファッションや音楽などを中心に多彩なイベント施設を設置し、さまざまな分野のアーティストとファンとの交流や企業のコミュニティ育成の場を目指している。


FiNANCiE

ブロックチェーンを活用したトークン発行型クラウドファンディングを支援。

スポーツチームやクリエイターによるトークンの発行・販売を支援するWe3.0プラットフォーム。トークン販売により発行者はあらたな資金調達手段を獲得する。また、トークンの購入者は発行したスポーツチームらを継続的に支援することが可能になる。

特徴としては、一般的なクラウドファンディングのように、支援者(トークン購入者)にさまざまな特典が用意される点。同プラットフォームはすでに200以上のプロジェクトに利用されており、国内におけるWeb3.0プラットフォームとして高い存在感を示している。

FiNANCiE上ではサッカーチーム、体操チーム、ラグビーチーム、地方創生を目指す企業など、さまざまなプロジェクトがトークンを発行している。


NFT IDOL HOUSE

会えるだけじゃない、握手できるだけじゃない。ファンが一緒に育てる新時代のアイドル。

日本テレビとプラチナムが手がけるリアルアイドル×ジェネラティブNFTのコレクション。同プロジェクトから生まれたアイドルグループ「Fuhua」が活動している。

メンバーの似顔絵をイラストレーター・あおいあめ氏が描いたジェネラティブNFTを販売しており、NFTホルダーは「Fuhua(ふーふぁ)」の運営への一部参加が可能になっている。ジェネラティブNFTはマーケットプレイス「OpenSea」で取引されており、メンバーの似顔絵にマイクや花、浴衣などパーツが組み合わされたNFTイラストを購入できる。

Fuhuaは現実のアイドルとして定期公演などを開催中。リアルでもNFTでも、さまざまな形で応援できる。


コインムスメ

暗号資産の擬人化キャラクターによるNFTバトル×騰落率ライブレースを楽しむブロックチェーンゲーム。

ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産をモチーフにしたアイドルキャラクターをプロデュースし、NFTバトルや価格予想レースなどに参加して、独自トークンなどを稼ぐブロックチェーンゲーム。

各キャラクターの声優も徐々に公開されており、本格的なアイドルゲームとしても十分楽しめそうだ。自分が好きな暗号資産のキャラクターを応援するも良し、見た目がピンときた子を応援するも良し。アイドルゲームを楽しみながら暗号資産にも詳しくなれる一石二鳥のプロジェクトだ。

コインムスメにはさまざまな暗号資産の擬人化アイドルが存在する。自分の推しをみつけて応援しよう。



◉八神 潤也
フリーライター。大学で量子力学を専攻し、現在は最新テクノロジーを中心にIT専門記者として活動している。趣味は自作PCで、本業のかたわら自作PCサイトを運営。最新テクノロジーの勉強が大好きで、最近はVRゴーグルを購入してVRゲームを楽しんでいる。好きな暗号資産はイーサリアム。

八神 潤也