前号の記事では、暗号資産の匿名性と分散性が税務当局の悩みの種になっていることを紹介しましたが、実は、現場の国税調査官たちは暗号資産の損益計算の難しさにも悩まされています。
暗号資産取引に係る所得税は、まず暗号資産の損益を計算し、これをもとに所得税法のルールに従って適正に税額を計算することで算出します。ただし、海外取引所、DEX(分散型取引所)、プライベートウォレットを利用して取引を行っているケースでは正確な損益計算が難しくなります。
暗号資産の損益計算ソフトを利用した損益計算の手順は図表の通りです。損益計算においては、この①~④の各段階でさまざまな問題に突き当たります。