年の瀬、大切な知人のスーツを仕立てるため、旧友のもとを訪ねた。彼はスーツ業界に身を置いて18年、オーダースーツの会社を経営する信頼できる友人であり、私自身も長年にわたって仕立てを任せている存在だ。
高校時代、彼とは大喧嘩をし、1年以上口をきかなかった時期がある。今思えば実にくだらないことがきっかけだったが、ひょんな再会を機に和解した。
それ以来、1、2年に1度は顔を合わせ、スーツを作ってもらったり、互いの近況を報告しあったりしている。振り返れば、人としての性質は異なれど、それぞれがリーダーとしてチームを率いてきた。大人になり、環境や立場は大きく変わった。
それでも互いに何かを率いる立場にあり続けていること、そして性格や価値観も含め、ある種変わらぬ関係で語りあえることを、今は素直に光栄だと感じている。