「暗号資産」と聞いて、身構える人も多いだろう。
ブロックチェーン、ウォレット、ガス代、DeFi。カタカナと英語が次から次へと出てきて、全部わかっていないと手を出しちゃいけない気がしてくる。だから、なんとなく後回しにする。
Rain Treeの橋本真希(以下、橋本)も、少し前まではそちら側にいた。「人生でほとんど関わったことがなかった」と本人は語る。
そんな彼女がいま、分厚い資料を読み込み、クイズ大会に出て、好成績を収めている。
この連載では、勉強中のRain Treeのメンバーが素朴な疑問をぶつけ、Iolite編集長・八木紀彰(以下、八木)が答える。そんな連載企画だ。
第1回のテーマは、“Web3.0の基礎”。
先に結論をいってしまうと、覚えるべきことは3つしかないらしい。

橋本:今日はよろしくお願いします。実は、聞きたいことをいくつかまとめてきていて。
八木:ありがとうございます。おお、ありがとうございます。……これ、けっこうな量ですね。
橋本:そうですね。話題によく上がってくるワードではあるので、気になることが溜まっていて。
八木:Rain Treeの皆さんが勉強された資料も拝見しました。あの分厚さで、しかも読み込まれているんですよね。
橋本:はい。Rain Treeは、メンバーみんなで勉強する機会が結構あるんです。ラジオ番組でクイズ大会みたいなものもあって。だから、わからないまま置いていかれる感じがなくて。ただ、勉強すればするほど「これってどういうことなんだろう」というのが増えていって(笑)
八木:ある意味、健全な状態です。じゃあ、上から順にいきましょうか。
八木:橋本さんがWeb3.0と触れるきっかけとなった出来事は?
橋本:オーディションだったんです。正直、それまでは人生のなかであまり関わったことがなくて。そのオーディションで初めて「NIDTっていうのがあたらしくできるんだ」というのをなんとなく知って、そこから徐々に知識がついていったかな、という感じで。
八木:「投資」ではなく珍しい形ですが、自身の活動から入っていることは当事者意識も強くなると思うので良いですね。
橋本:とはいえ、友達に「暗号資産って何から知ればいいの?」と聞かれたとき、私は何て答えたらいいんだろうって思っていまして。
八木:橋本さんだったら、いま何をあげます?
橋本:うーん……その人がどういう基準で聞いてきているかにもよる気がするんですけど。もし暗号資産と関わりをもってみたいと思っているんだったら、やっぱり一番基本的なビットコインとかですかね。そこの仕組みから、まず知ってもらうところからなのかな。
八木:それ、教科書通りのお答えです。すごく優秀な。
橋本:えっ、教科書通りの(笑)。私は逆に、オーディションから入って知っていったので。でも、自分が関わりを持つなら、まずそこからなのかなと。
八木:完璧です。最近は資産運用の対象としても広く受け入れられ始めましたからね。

橋本:でも、まだ不安があって。暗号資産って、本当にいろんなことを理解していないとできないみたいなイメージが結構あるんです。私、そこまで理解できている自信がなくて。
八木:ああ、それは大丈夫です。暗号資産やWeb3.0という領域にメディアとして5年以上関わってきて思うのは、技術的なこと、裏側のことを全部覚える必要はないと思ってます。
橋本:えっ、そうなんですか!?
八木:そう思われがちですよね。でも実際は、そこまで難しくない。
橋本:じゃあ、逆にこれだけは押さえておくべき、っていうものはありますか?
八木:……いい質問ですね。3つあります。
橋本:3つ。
八木:1つ目が、ウォレット。
橋本:ウォレット。
八木:2つ目が、ブロックチェーン。そして最後が、ガス代。ざっくり構造を知るために必要なのは、この3つだと思っています。
橋本:ガス代は、番組でも何度か出てきました。送金するときにかかる手数料、ですよね。
八木:その通りです。暗号資産を送るときにネットワークに払う手数料、と考えてもらえれば。
橋本:最初に名前だけ聞いたときは、まったく別のものを想像していたんですけど(笑)。いまは、混み合っている時間帯だと高くなる、みたいな話も番組で出てきていて。
八木:そこまで押さえていれば十分です。

橋本:あと、ウォレットの話でひとつ告白があって(笑)。多分、作ったことがあるはずなので、持っているとは思うんです。でも、普段はそんなに使っていなくて。これって、どうなんでしょう?
八木:それでいいんです。持っているだけで、まずは十分なので。
橋本:あ、いいんですね。使いこなせていないのが、ちょっと後ろめたくて。
八木:全然。実際に触るのは、必要になったタイミングでいいと思います。先にあげた3つを覚えておけば、ブロックチェーン業界の動きとか、あたらしいサービスが出たときに「これ、どういう仕組みなんだろう」と思って自分で調べても、なんとなくは理解できるぐらいにはなれると思っているんです。
橋本:なるほど。確かに、そこの基本的な知識さえあれば、ある程度調べながら始められるということですよね。じゃあ私、意外と大丈夫かもしれないです!仕組みだったり役割については、なんとなくは理解しているかなと思うので。
八木:クイズにも出られて優秀な成績だったと聞いていますからね。もう十分だと思いますよ。
橋本:実は、まだ聞きたいことが残っていて。NFTのことなんですけど。
八木:お、いいですね。8月18日から、東京藝術大学の学生さん9人と一緒に展示をされるとも聞きました。NFTはアートとの親和性も高いですし。
橋本:そうなんです。落札された方には現物の絵画をお渡しして、落札額は東京藝術大学へ寄附する取り組みを行うんですけど、入札のところにNFTの仕組みが入ってくるのが、正直まだピンときていなくて。
八木:NFTは、誰がいつ入札したかという記録を透明な形で残せる仕組みなんです。今回はその特性を、公正な入札のプロセスとして活用させてもらった、というイメージですね。
橋本:あ、そういう使われ方もあるんですね。
八木:じゃあ次回、NFT自体の話も含めて整理しましょうか。
——第2回は、NFTの基礎。そして彼女自身の絵が、その舞台に上がる。
(第2回に続く)

『雨の日の星空』
橋本真希(Rain Tree) × 東京藝術大学の学生9名による合同展
会期中、橋本真希が本展のために描き下ろしたF30号(910×727mm)の油彩作品のオークションを開催。入札はNFTマーケットプレイス「HEXA」を通じて行われ、落札者には現物の絵画が手渡されます。入札期間は8月18日(火)12:00から8月27日(木)19:00まで。落札額から手数料および諸経費を差し引いた額は、東京藝術大学へ寄附されます。

1998年4月30日生まれ、埼玉県出身。美容の専門学校を卒業後、美容部員(BA)として化粧品の接客に携わり、専門知識に基づいたヘアケアやメイク術をSNSで発信。Rain Tree最年長メンバーの1人として、社会人経験に裏打ちされた高いプロ意識と包容力でグループを牽引。
画像提供:株式会社オーバース
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