本記事のキーポイント
BTC価格の下落要因
ビットコインはリスクオン市場に反して59,000ドルまで下落した。背景にはクラリティ法案の成立難航やFRB新議長就任という材料面悪化に加え、買い手を牽引してきたStrategy社の試験的売却が市場の過剰な動揺を誘った点がある。
ETF流出と資金移動
需給面ではETFからの過去最長流出が打撃となった。AI株ブームやSpaceXの巨額IPOへ資金が流出した格好だが、これはビットコインが標準的な金融資産として確立し、他アセットと資金を奪い合う新フェーズに入った証拠でもある。
「冬の時代」と今後の展望
現在は4年サイクルの「冬の時代」に位置し、短期的には60,000ドル付近での底固めと数ヶ月の低迷が予想される。ただし今回のショック吸収は長期的には健全な構造変化であり、本格的な上昇転換は秋以降になる可能性が高い。
ビットコイン(BTC)は83,000ドル手前で200日移動平均線に跳ね返されて失速し、59,000ドルまで下落。年初来安値を更新しました。
イラン問題で停戦が実現し、恒久和平に向けた協議が始まるなか、日経平均が70,000円を超えるなど市場全体がリスクオンに振れているにもかかわらず、ビットコインだけが売られたのはなぜでしょうか。
出典:TradingView材料面の主な要因は2つあります。まず、クラリティ法案の成立が危ぶまれ始めたことです。
5月14日に上院銀行委員会を通過したものの、7月末の夏季休会までに上下院本会議を通過できなければ中間選挙前の成立は難しく、選挙結果次第では年末廃案の可能性が浮上しました。
下院を超党派で通過し成立はほぼ確実とみていた市場にとって大きなショックを与えています。
次に、ウォーシュFRB議長の就任です。新議長はFRBバランスシートの縮小とインフレ抑制に強い姿勢を示しており、インフレヘッジとしてのビットコイン買いというストーリーが後退した印象です。
需給面では、Strategy社の少額売却(32BTC)が効きました。保有84万BTCのごく一部でしたが、「BTCを永遠に買い続ける」という神話が崩れたことで市場は大きく動揺しました。