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金融・経済

ビットコインの価格が上昇する3つの要因

Iolite 編集部
2023/12/18

冬の時代からの脱却

「暗号資産の冬」といわれ続けてきた2023年。しかし、その状況はもはや脱したといっても過言ではない。

2024年にはビットコインにとってポジティブな要因が多数あり、伝統的な既存金融の状況次第ではさらに価格が上向く可能性もある。

では、その要因とは何か?いつ頃ビットコインは価格が上昇する可能性があるのだろうか?本特集ではビットコイン価格が今後上昇する際に大きな影響を与えると考えられる3つの要因について解説していく。 

金融市場に不況の足音


現在の暗号資産市場は確実に「冬の時代」からの脱却に向かっている。伝統的な金融市場では不況の足音が聞こえつつあり、さらには先行き不透明な中東情勢などの地政学リスクの上昇を受け、いつ足下から崩れるか読めない状況が。

そうしたなか、暗号資産市場では米国におけるビットコイン現物ETFの承認を巡って過熱感が増しており、11月にはビットコインを始め、多くの暗号資産が年初来高値を更新した。特にビットコインは現時点で日本円にして580万円ほどに迫るなど、2021年11月に記録した過去最高値の更新に向け勢いづいている。

本稿ではビットコインを始めとする暗号資産の相場がなぜ今盛り上がりをみせているのか、また今後の上昇要因として何があげられるのかなどについて触れていく。


現状の暗号資産市場を整理 


まずは現在の暗号資産市場がどのような状況にあるのか、最新動向を交えて解説していく。先述した通り、SEC(米証券取引委員会)がビットコイン現物ETFを承認する可能性が日に日に高まっていることで、暗号資産市場は盛り上がりをみせている。

これまでリスク面やSECによる業界の引き締め強化などによって実現性がみえてこなかったビットコイン現物ETFだが、さまざまな要因が重なり追い風が吹いている格好だ。

また、個別銘柄ではLINKやXRPなどの上昇が目立っている。チェーンリンクは現在注目が高まっているRWA(リアルワールドアセット:現実資産)トークンに関する取り組みや、住友商事ら大手との貿易取引に関する実証実験等が好感視され、1ヵ月比で約100%もの価格上昇がみられている。

XRPに関しては、年次イべント「SWELL」による“毎年恒例”の価格上昇ともみてとれるが、従来のリップルネットの進化版として「リップルペイメント」を発表したことも後押しした。このほか、主要アルトコインを中心に多くの暗号資産が価格を伸ばしている状況だ。

ビットコイン現物ETF承認への期待感により、資金がビットコインに流入していると同時に、過熱感が一服した後を見据えて物色買いが行われているといえる。 


政策金利据え置き


さらに、FRB(連邦準備制度理事会)が11月のFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利を据え置いたことにより、来年にも利下げに転じるとの観測が強まったことも暗号資産市場にはポジティブに働いた。

ハイテク株への資金流入が顕著であることも踏まえると、機関投資家らがポートフォリオにおけるリスク資産の保有割合を今後増やしていく可能性もある。

これらのことを踏まえ、現在の暗号資産市場はビットコインを中心にポジティブな状況にあるといえる。

では、今後どのような展開となり、価格変動に影響を及ぼす要因として何があるのか掘り下げていこう。


ビットコインにおける3つの価格上昇要因 


暗号資産市場はいわずもがなビットコインを中心に回っている。そのため、まずはビットコインに関連する動向を追う必要がある。

そこで、ここからは今後ビットコインの価格が上がると考えられる3つの要因について触れていく。 


ビットコイン現物ETF承認の有無


まず1つは、「ビットコイン現物ETFの承認時期」だ。記事執筆時点ではまだ承認が行われていないため、価格上昇の筆頭要因としてあげる。

そもそも、ビットコイン現物ETFが本当に承認されるのかを考えるところだが、これに関してはほぼ間違いなく承認されるとみている。

市場でも2023年中に75%、2024年に延長した際には95%で承認されると予測されている。これは申請各社の努力と、暗号資産業界の成熟化の賜物であるといえるだろう。 

背景には、SECを取り巻く形勢悪化がある。最大の誤算は、2つの裁判での敗北だ。

具体的には、2020年末より米リップル社との間で係争していた暗号資産XRPの有価証券問題を巡る裁判、そして暗号資産運用大手のグレースケール社が現在提供するビットコイン投資信託「GBTC」の現物ETF転換を巡る裁判があげられる。

リップル社の裁判は表向き両者の痛み分けに映るが、徹底追求を掲げ、完膚なきまでの勝利を描いたSECからすれば実質的な敗北に値する。

また、グレースケールとの係争に至ってはSECの完全敗北で幕を閉じた。特にこの裁判ではSEC、しいては同組織の委員長であるゲーリー・ゲンスラー氏による「恣意的な判断が行われた」との判決が下され、公平性を保つべき規制当局としての顔に泥を塗った形となった。

ゲンスラー氏を巡っては、民主、共和両党より解任の声があがっているほか、SEC内部でもビットコイン現物ETFの承認可否に関して疑問を呈されるなど、苦しい立場に置かれている。

こうした政治的背景も踏まえ、ビットコイン現物ETFの承認はもはや時間の問題であるといえるだろう。当然、SECには申請を拒否する権利があるが、裁判での敗北などを考えるとこれまで以上に緻密な説明が求められる。

特に現時点で申請されているブラックロックを始めとした12件のETFはどれもSECの要望に応え、調整されてきたものであるため、よほどの理由がない限り拒否することは難しいはずだ。


ットコインの半減期


2つ目の要因としては、「ビットコインの半減期」がある。ビットコインは約4年に1度、新規発行スピードが半減される「半減期」が訪れる。2024年はまさにそれが訪れる年となる。 

ビットコインの半減期はこれまでに3度訪れており、いずれも価格上昇の大きな要因となってきた。大きな理由としては、新規発行スピードが半減することによる需給の兼ね合いがある。

現時点でいえばマイニングが行われることにより6.25BTCが新規発行量としてマイナーに付与されている。

これが半減されるとあらたに市場に出回るビットコインの数量が減少するため、希少性が増すとされている。

半減期が過ぎた直後、または数ヵ月後は利確の動きや採算のあわなくなったマイナーによる投げ売りが一時的に発生する傾向もあるが、 長期的にみればビットコインは上昇し続けている。

そのため、中長期的な運用を見据え、今の時点で仕込む投資家は少なくない。4回目となる半減期は2024年3〜4月頃に予定されており、今後まずはそれまでの間に買いが集中する可能性が考えられる。


利上げの影響


そして3つ目の要因としては、「利下げの影響及び退避資産としての買い需要」があげられる。まず利下げについては先述した通りで、2024年中にも開始される公算が大きい。

そして利下げに転じることで、機関投資家らがリスクを比較的取りやすくなるため、ハイテク株等への投資にあわせてビットコインに注目する可能性がある。

これに関連して、もし再び金融緩和に転じることがあれば、2020年から2021年のようにビットコイン価格は大幅に上昇するかもしれない。

なぜ金融緩和というワードが出てくるかというと、利下げが行われる理由を逆説的に考える必要がある。これまで度々利上げを行うなど経済を過度に引き締めた結果、米国経済は頭打ちの状況となった。

利上げの影響が顕著にあらわれた例としては、2023年3月に破綻したシリコンバレー銀行があげられる。

今後も利上げによ るさまざまな影響によりハイテク企業やスタートアップ、そして銀行などが破綻する可能性も指摘されており、これを防ぐべく、再び大きなインフレとならない程度の金融緩和政策を盛り込むことも考えられる。

ただし、これについては希望的観測に過ぎず、可能性の話であることは留意していただきたい。このほか、今後ビットコインは退避資産として再び輝く可能性を秘めている。

現在、混沌を極める中東情勢を巡り、一部資産をビットコインや金(ゴールド)などに移す動きが徐々にみられつつある。従来であれば米国債や日本円などでヘッジするのが定石だが、双方ともに不安定な状況であるため、一部投資家の間では代わりとなる資産を探している状態だ。

そこで、ビットコインに白羽の矢が立つ。かつてキプロス危機が訪れた際にビットコインが買われたように、ビットコインで資産をヘッ ジする動きが強まる可能性がある。

というのも、現在の米国は経済的にも政治的にも弱体化している状況にあり、実際に対立する国々では米ドル支配からの脱却を目指す動きも加速しつつある。

世界の基軸通貨が米ドルである以上、欧米と対立した際には多大な資産が凍結されるおそれもある。そうしたことを踏まえれば、今からでも米ドルや米国関連以外の通貨及び資産を保有する動きが加速しても不思議ではない。

そして現時点で米ドルにとって代わる通貨が見当たらないとなると、ビットコインに注目が集まる可能性は大いにある。世界情勢が不安定な時には、ボラティリティの高い資産は敬遠される傾向にある。

しかし、世界情勢が不安定であり、これまで危惧されてきた事態が起こっている以上、機関投資家らも従来の考え方を変える必要が出てくるだろう。


Short Column

中島翔 | Sho Nakashima

2021年に最高値をつけたビットコインはその後下落トレンドが継続し、昨年の11月に底打ちする動きとなりました。

そして今年に入ってからも若干価格は上昇するものの、取引高は低迷しており、暗号資産市場から投資家が興味を示していないかのような状況が継続していました。

そして秋口からの米SECによるビットコイン現物ETFの承認期待の高まりをきっかけとして、暗号資産市場に投資家が戻ってきており、大きく上昇する動きが続いています。

きっかけとしてはETFの話題がトリガーとなりましたが、そのほかにも来年の半減期や、短期的には下落を見込んだ短期勢のショートポジションが巻き戻される等複合的な要因が重なった結果が、足元の市場のトレンドを作り出しているといえるでしょう。

現在色々な有識者によって年内にビットコインが10万ドルに到達するというような意見もみられていますが、このような意見を過信してはいけません。

しかし、一度ビットコインからステーブルコインへ資金を逃避させていた投資家が、そろそろ買っていきたいと思える地合いになってきています。

下落したところでは押し目買いのタイミングとして買われると想定されるため、底堅い地合いに変化してくるでしょう。

Profile

株式会社Mmenu Japan代表取締役兼FX,仮想通貨トレーダー 
一般社団法人日本カーボンニュートラル機構理事
学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、証券アナリスト資格を取得。 
Twitter:@sweetstrader3

Iolite 編集部