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金融・経済

【NEWS】バイナンス、オーストラリア証券投資委員会に対しデリバティブ部門のライセンス取り消しを要請

Iolite 編集部
2023/04/06

オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は6日、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の同国デリバティブ部門に付与していたライセンスを取り消したと発表した。

具体的には、バイナンスの豪法人・Oztures Trading Pty Ltd(Oztures)がBinance Australia Derivativesとして取得していたライセンス「オーストラリア金融サービスライセンス(AFS)」を取り消した。ASICによると、バイナンスが5日にライセンスの取り消しを申請したという。

バイナンスのオーストラリアユーザーは今月14日以降、新規ポジションを持つことができず、21日までにすべてのポジションを清算しなければならない。バイナンスも21日までに残っているすべてのポジションを決済するとしている。

ライセンスの取り消しについて、バイナンスはASICとの話し合いの結果決定したと主張した。

一方で、ASICはオーストラリアにおけるバイナンスの金融サービス事業についてリテール顧客とホールセール顧客の分類を含む審査を実施してきたと説明。実際、先月29日にはライセンスの取り消しまたは停止を検討すべく、バイナンスに対して聴聞通知を発行した。

ASICのジョー・ロンゴ(Joe Longo)委員長は「AFSのライセンス取得者が法律に従いリテールとホールセールを分類することが重要だ。暗号資産デリバティブを取引する顧客にはオーストラリアの金融サービス法のもとで重要な権利と消費者保護が与えられる」と述べ、顧客保護について触れた。

またその上で、「我々は顧客が受ける損害に焦点を当て、調査を継続していく」と続けた。

ASICはこれまでも暗号資産が複雑かつリスクの高いものであると警告してきた。なかでも、暗号資産デリバティブに関しては多大なリスクをもたらすと指摘している。

ASICは先月27日に米証券先物取引委員会(CFTC)がバイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ(Cahngpeng Zhao=CZ)氏およびバイナンスの事業体を起訴したことについても触れた。

さらに、バイナンスが英国金融監督機構、日本の金融庁、イタリア国立委員会など7ヵ国の規制当局から警告を受けていることをあげ、同取引所の調査を行う正当性を示した格好だ。

一連の発表を受け、CZ氏は「バイナンスオーストラリアについてはいくつかの誤解がある。昨日バイナンスはライセンスのキャンセルを要求した。現在プラットフォームには104人のユーザーがいる。オーストラリアでは今後も引き続きスポット取引を運営していく」とツイートした。

バイナンスも公式発表で、「今後より焦点を絞ってアプローチを続けていく」と述べており、引き続き暗号資産取引所のサービスを継続していく姿勢を示している。

参考:ASIC公式発表バイナンス公式発表

画像:Shutterstock

Iolite 編集部