米起業家のイーロン・マスク(Elon Mask)氏は5日、自身が昨年買収したSNS・X(旧Twitter)において、独自暗号資産(仮想通貨)を発行する可能性を否定した。
これはドージコインのグラフィックデザイナーであるドージデザイナー(DogeDesigner)氏が投稿する形で言及されたものだ。
ドージデザイナー氏は、Xの独自暗号資産が発行される計画があるという記事に触れ、「マスク氏とXは暗号資産を立ちあげない」と述べ、このような記事には気を付けるよう呼びかけを行った。その際、マスク氏はこの投稿に反応し、「これからも(永遠に発行することはない)」と述べた。
独自暗号資産の発行については否定されたものの、暗号資産に関する取り組みについては引き続き行われていく可能性がある。
マスク氏はかねてよりXを万能アプリにする計画を打ち出している。
実際、Twitterについて「当初140文字のメッセージが鳥のさえずりのように行き交うだけだった時代には意味があったものの、現在は当時と大きくかけ離れており、ユーザーは数時間の動画を含むあらゆるものを投稿できるようになった」と述べ、現時点では名前をそのまま存続させる理由がない旨を主張していた。
また、今年4月に暗号資産や株式等の取引サービスを提供するeToroがXとの提携を発表。これにより、ビットコイン(BTC)などの一部暗号資産の価格をX上で確認することが可能となった。
さらに1月にはXが決済機能を開発中であることが明らかになっており、それに関連して、将来的に暗号資産決済にも対応する可能性が示唆されている。
マスク氏はドージコインの支持者としても知られており、同氏の言動により大きな価格変動が発生したこともある。一時は旧Twitterのシンボル的存在であった「青い鳥」をドージコインのシンボルである柴犬「かぼすちゃん」に変更したこともある。
こうした行動からも、引き続き暗号資産に関連した取り組み自体は継続されるものとみられる。
参考:Xにおけるマスク氏の投稿
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