“誰もが素を出せるバーチャルワールド”として提供されている「Yay!」を運営するナナメウエは8日、今後発行を行う予定の独自暗号資産(仮想通貨)・YAYのホワイトペーパーを発表した。
ホワイトペーパーではYAYを用いたトークノミクスやロードマップについて詳細に説明されている。YAYを活用し、Yay!のコミュニティ全体で自然にトークンを利用する未来を作り出し、「日本発のSocialFiを実現する」としている。
Yay!が重視する点は、これまで暗号資産に触れたことのないユーザーでも簡単かつ気軽に入り込める世界観と、持続可能なトークンエコノミクスの実現だ。
すでにDeFiなどを利用してきた上級者や初心者を問わず、サービスを利用しながらYay!のコミュニティに貢献することでインセンティブを受け取ることができる仕組みづくりを徹底した。ナナメウエはこの仕組みにより「Yay!が暗号資産へのゲートウェイになれる」と述べている。
また、Yay!が初めてのWeb3.0体験になる可能性を考慮し、準備や管理が煩雑なウォレットを必要としない設計を構築した。その一方、ナナメウエの代表取締役である石濵嵩博氏によれば、GameFiやDeFiに親しみがある利用者にとっては、リスクを取ることでリターンを最大化できる設計にもなっているという。
外部トレーダーの存在も重要視し、アプリから生まれる流動性がYAYに集中する設計を施したとしている。トークノミクスを設計する上でこうしたそれぞれのペルソナや役割分担といった点にこだわったようだ。
石濵氏は「今後はホワイトペーパー記載の機能実装、トークンの上場の準備、使い心地の磨き込みを行っていき、利用者の皆さまの期待に沿うマスアダプションを目指していく」と述べている。
トークノミクスにおいて重要な4つのトークン
YAYのトークノミクスでは、イーサリアム(ETH)上で発行されるガバナンストークンのYAYのほかに、ユーティリティトークンの「EMPLE」が発行される。EMPLEは将来的にマルチチェーン対応を視野に入れており、まずはアービトラム(ARB)上で発行される。
このEMPLEはコミュニティへの貢献や、「Yay! Pal」と呼ばれるNFTを通じたPlay to Earnでの報酬として獲得することが可能だ。
Yay! Palの発行は「Yay! Genesis」という別のNFTが必要となる。Yay! Genesisの発行上限は5000枚と決められており、保有する限りYay! Palの発行やYay!が提供するNFTマーケットプレイス等で販売を行うことが可能だ。
また、YAYのトークノミクスでは「マーケットプレイス型」と「プール型」の2種類が存在する点も特徴だ。
マーケットプレイス型ではYay! Palを購入することにより参加することができ、プール型と比べて獲得できるEMPLEが多くなるよう設計されている。
▶︎マーケットプレイス型のイメージ
また、プール型はYay! Palを無償で取得して参加できる。マーケットプレイス型と比べて獲得できるEMPLEは少なくなるものの、Yay! Palを購入する原資を必要としないほか、YAYに交換するまでの間は大半がオフチェーンで完結するため、暗号資産初心者にとって参加しやすい点が特徴だ。
▶︎プール型のイメージ
今後、テストネットでローンチを行い一連の動作を確認する方針だ。
ナナメウエは昨年8月、国内暗号資産取引所bitFlyerとIEOに関する契約を締結している。現時点でIEOの実施時期については明らかにされていない。
参考:発表
画像:発表資料から引用
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