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【NEWS】韓国銀行が2024年に10万人を対象としてCBDCのパイロット版を発行へ

里見 晃
2023/11/26

韓国で進むCBDCの実証実験

韓国銀行(BOK)と韓国金融委員会(FSC)、韓国金融監督院(FSS)が共同開発しているCBDC(中央銀行デジタル通貨)のパイロット版が、2024年に韓国の人口の0.2%にあたる10万人を対象に発行されることがわかった。23日にThe Korea Tkmesが報じた。

韓国銀行、韓国金融委員会、韓国金融監督院は23日、国際決済銀行(BIS)のアグスティン・カルステンス(Agustin Carstens)総裁が韓国銀行を訪問した後にこの計画を発表した。

カルステンス総裁は「中央銀行によるデジタル通貨プロジェクトに向けた最初の1歩」とする一方で、技術インフラの進歩に向けてガバナンスと法的曖昧さも解決する必要があると述べた。

さらに、「公的当局がイニシアチブを握る必要がある。中央銀行はプログラム可能なホールセール型CBDCの開発を迅速に進めるべきだ」との見解を示した。

「政府は可能な限り多くの資産クラスのトークン化を促進することで果たすべき役割がある。一部の管轄区域やほとんどの国は、中央銀行が貨幣として発行できるものは法律的に制限されている。現在の法的枠組みではCBDCの発行は不可能だ」と続けた。

こうした現状から、現在の法的枠組みを見直す必要があるとし、同時に異なる資産を同じ統一台帳に乗せてトランザクションを実行させることや、ガバナンス面の課題についても取り組む必要があるとした。


2024年中に10万を対象に発行


このパイロットプロジェクトでは、選ばれた10万人の個人が店頭で金券を使うのと同じように、商業銀行が発行するCBDCを使って商品を購入することが可能だ。指定された商業銀行は2024年9月から10月にかけて参加者を募集する。プロジェクトは3ヵ月間実施される予定だ。

韓国銀行は声明で「デジタル通貨は新型コロナウイルス感染症の特別醸成金や政府が提供する保育助成金など、既存のバウチャーシステムの課題に大きく対処する可能性がある」と述べた。既存のバウチャーシステムの課題として、高額な取引手数料、決済プロセスの遅さ、取引後の検証の制限、不正請求に対する懸念などをあげた。そのすべての問題が解決できる可能性があるという。

パイロット版の参加者は、指定された支払い目的のみでCBDCを使用できる。現時点では、個人送金などそのほかの用途には使用することができない。


炭素排出権に関する実証実験も


CBDCの発行と流通の実現可能性及び有効性を評価するための技術実験も実施される。

たとえば、韓国銀行は韓国取引所と提携して、CBDCを炭素排出量取引のシュミレーションシステムに統合する予定だ。炭素排出権と決済トークンにおける送金、取引の実現可能性について実証実験が実施される。

関係者筋の話によると、銀行があらたな個別プロジェクトを実施する可能性も検討しているという。

カルステンス氏は同日、イ・チャンヨン(李昌龍)韓銀総裁と会談し、このプロジェクトを「デジタルウォン」と呼び、将来の通貨制度に向けた中銀の取り組みを前向きに評価している。

韓国銀行は2021年8月から金融機関取引向けのCBDCのパイロット版を開始している。2024年末までにCBDCを金融機関の送金、決済の領域まで実現可能性性の検証を行う予定だ。

参考:報道1報道2
画像:Shutterstock


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