30万円から始めた投資は5年目で資産1,000万円に。
杉原杏璃が投資を通じてみつけたあたらしい自分らしさとは——
——投資を始めたきっかけを教えてください。
杉原杏璃(以下、杉原):今から18年前、23歳で上京してきた時に芸能界のお仕事だけでは食べていけず、だけれどもアルバイ トをすることもできないというなかで、どうやってお金を増やしていこうというのがまずありました。
その当時、ネット証券が流行り始めていて、ガラケーとノートパソコンさえあれば自宅でも簡単に取引できるということで、生活のために始めた形ですね。
——1番最初に買った株は覚えていますか?
杉原:今は上場廃止して取り扱いがないのですが、東京ドームの株を買いました。当時はほとんど何も知らなかったので、とりあえず自分の好きな分野で関連した会社の株を選びましたね。
私は野球が大好きで、広島カープのファンということもあって、「カープの試合をタダでみるには東京ドームの株を買うしかない!」と思い安易な考えで選んだ感じです(笑)。
やっぱり自分が知っている企業や身近な分野の株でないと業績を調べるのも億劫になってしまいますし、楽しんで投資ができないと思います。それは当時と今もあまり変わっていません。
——初めて投資をしようとした時に怖さのようなものは感じましたか?
杉原:最初は知識がまったくなかったので“怖さ”という感覚がわかりませんでした。それがある意味良かったんでしょうね。「やれば投資って儲かるんでしょ?」という感覚で始めたので、今はなおさら若い時にスタートできて良かったと感じています。
投資は自分の可能性を広げるきっかけ

——自身の著書を出版しようと思ったきっかけはなんですか?
杉原:そもそも、30歳を超えるまでは投資をやっていることを親だけでなく、事務所にも話していなかったんですね。けれども、投資を始めて5年くらい経った時に運用益が1,000万円を超えたこともあって、実績も伴ったし「投資でこれだけ資産ができました」といっても問題ないだろうと思いました。
その時にそろそろ良いかなと思い親や事務所に初めて投資のことを話しました。いきなり本を出そうという考えはありませんでしたが、まずは事務所にしっかりと実績を証明してからでないとほかの方々にお話するのはできないというか、してはいけないことだなという考えが私のなかでありました。
でも事務所にもしっかり説明できた後に、田舎から出てきた私のような小娘でも少しずつ資産を増やすことができるし、投資で生活することも夢じゃないんだよ、ということを投資の入り口として伝えたいなと思い、これが本を出すきっかけになりました。
——投資をする上で気をつけていることや目標はありますか?
杉原:気ををつけていることは20代の頃から根本的に変わっていません。自分が決めたマイルールに従って、欲張らず、小さな利益を積み重ねていくことを大切にしています。投資を始めた当初の目標は少しでも生活の足しになればというのが大きくて、利益を少しでも出せればいいという考えでした。
直近では「投資のシェアハウス」を作ることを目標にしています。私が18年間投資を続けてきたなかで何が1番大変だったかというと、投資仲間がいなかったことなんですね。投資の師匠みたいな人もいなかったですし、お金の話自体、身近な人であればあるほどなかなかしにくいじゃないですか。
プライベートで友人と話すということもないと思います。ですので、同じく投資に興味のある人たちとコミュニティを作って、一緒に暮らしながら投資に入ることができれば有意義な時間になるのではないかと考えました。目的としては投資のコミュニティスペースが欲しかったからというのが大きいかもですね。