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ロンドン証券取引所のイメージ
金融・経済
暗号資産

【NEWS】ロンドン証券取引所、5月からビットコイン及びイーサリアムETNの取引開始へ

里見 晃
2024/03/25

英国で暗号資産ETNの提供準備進む

ロンドン証券取引所は25日、来月8日からビットコイン(BTC)及びイーサリアム(ETH)のETN(上場投資証券)登録申請を受け付けると発表した。

この決定は今月11日の同取引所における通知に基づいたもので、ビットコインETN及びイーサリアムETNの取引を今年第2四半期に許可する意向を示している。

ETNは「Exchange Traded Note」の略で、ETF(上場投資信託)と同様、ETP(上場投資商品)の1つに含まれる。上場投資証券あるいは指標連動証券と呼ばれる上場商品となる。

FCA(金融行為監視機構)による承認を条件として、ロンドン取引所は基本目論見書でこれらのETNの取引を5月28日に開始する予定であると言及した。

また、発行体はすでに申請書類の準備を進めている。4月8日から登録申請を受け付けるとした背景には、発行体が規制要件を満たす申請書類を提出するための時間を確保する狙いがあったものとみられる。その上で、「取引初日に最大数の発行体が市場に存在できるようにするため、5月28日に暗号資産(仮想通貨)ETNの市場を開始することを決定した」と記載されている。

5月28日のETN上場を目指す発行体は、来月15日までに必要な情報を取引所に提出する必要がある。発行体と上場を予定するETNが暗号資産ETNファクトシートと草案に概説されている要件をどのように満たしているかについて詳細を記する必要がある。

一方で、指定された要件を満たしていない発行体、4月15日までに申請書を提出していない、5月22日正午までに基本目論見書がFCAによって承認されていない発行体は取引初日に参加する資格がないと説明している。


米国のビットコイン現物ETFに続く形

米国では1月11日、SEC(米証券取引委員会)がビットコイン現物ETFを初めて承認、上場した。このビットコイン現物ETFは取引開始直後から高い需要を示しており、暗号資産市場の底上げにもつながっている。英国はこうした成功事例に影響を受け、暗号資産ETNというあらたな金融商品を開拓することになった。

暗号資産ETNにより、英国を拠点とする投資家は取引所で暗号資産を追跡する証券を取引できるようになる。なお、取引できるのは現時点で適格投資家だとしている。英国は暗号資産及びWeb3.0のハブとなることを目指しており、暗号資産ETNはその第一歩になる可能性がある。

参考:発表
画像:Shutterstock


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