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【NEWS】大阪デジタルエクスチェンジ、「START」でのセキュリティトークン取引を来月より開始

2024/08/09 09:14 (2024/12/25 14:00 更新)
Iolite 編集部
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【NEWS】大阪デジタルエクスチェンジ、「START」でのセキュリティトークン取引を来月より開始

「START」でセキュリティトークン取引開始へ

大阪デジタルエクスチェンジ(ODX)は20日、セキュリティトークン(ST)取引に係るPTS(私設取引システム)である「START」における売買取引の開始予定日を発表した。

発表によると、12月25日より売買取引を開始する予定だ。取り扱い銘柄については、審査を行った上で承認し、随時ホームページで公表していくという。

なお、STRATにおける第一号案件は、いちご社が三菱UFJ信託銀行及びSBI証券とともに公募・運営を協議する「いちご・レジデンス・トークン-芝公園・東新宿・都立大学・門前仲町・高井戸・新小岩-(デジタル名義書換方式)」となる。

このセキュリティトークンはProgmat, Inc.が手がけるデジタルアセット発行・管理基盤「プログマ(Progmat)」が活用される。

大阪デジタルエクスチェンジは16日、PTSの開設に向けて金融庁から変更登録及び変更認可を取得したと発表したばかりだ。

すでに上場有価証券取引に係る私設取引システムを開設しているが、セキュリティトークンのPTSの取引市場名は「START」として始動する。日本初のセキュリティトークンのセカンダリー市場が開始され、流動性が増すことで資金調達の機会が生まれ、セキュリティトークン市場が発展していくことを期待して命名したという。

大阪デジタルエクスチェンジが目指す「競争売買市場」

セキュリティトークンは、一般的な有価証券と比較して発行や管理コストを抑えたまま小口化が可能になることから、近年高い注目を集めてきた。

大阪デジタルエクスチェンジが目指すのは「競争売買市場」だ。それは、売り手と買い手が1対1で行う相対取引ではなく、複数の売り手と買い手が多数対多数で取引所に集まる形態となる。いわば、一般的な株式投資の取引所と同等の形態となる。

市場の類型としてほかに「RFQ市場」(Request for Quotation market)もある。複数の取引参加者に対し、売買を希望する証券をリクエストして、個別に取引する機関投資家など大口投資家向けのシステムだ。現在は東京証券取引所がRFQプラットフォーム「CONNEQTOR」を2021年に公開し運営している。

東京証券取引所などで日々行われている取引は、日本証券クリアリング機構が清算業務を行い、社証券補完振替機構が決済業務を担うことで取引の透明性の確保を保持している。私設取引所が投資家など市場参加者から信頼を得るには、既存の取引所以上の透明性を実証する必要がある。

大阪デジタルエクスチェンジとは

大阪デジタルエクスチェンジはSBIホールディングスと三井住友ファイナンシャルグループが出資し、2021年に設立。SBIが60%、三井住友FGが40%を出資した。これまで、2023年中にセキュリティトークンの売買取引を開始すると説明してきた。

大阪デジタルエクスチェンジの常務取締役である丸山顕義氏は今年6月、金融庁が開催した研究会で、新興市場の透明性の確保に向けた道筋について、現実路線の「Phase1」と理想形の「Phase2」の2段階について説明した。

大阪デジタルエクスチェンジの目指すPhase2は、ブロックチェーン基盤上で参加者同士のセキュリティトークンを即時に入れ替える「約定後即時清算決済(Real Time Gross Settlement=RTGS)というシステムを構築するとしている。

参考:発表1発表2
画像:Shutterstock

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