──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?
赤川英之(以下、赤川):NFTに関していえば、2021~2022年にかけて過大評価され続けた結果、観念の固定化と幻滅が起きているといえるでしょう。
当時は、アートとコミュニティという文脈が金融と結び付き、さまざまなプロジェクトが“すぐに売れる”ことに期待されていました。通常、アーティストは数年あるいは数十年と時間を重ねていくなかで売れるかどうかという話になりますが、NFTアートについてはティーザーを公開して翌週には数千万から数億で売り上がる即売のイメージが大きい取り組みでした。
今もほとんどの人は当時のイメージを強く持っており、NFTやブロックチェーンそのものの技術的な特徴と可能性への想像が働きにくくなっています。そのような固定観念を覆すために、各社がNFTのアートだけでなく、チケットやカーボンクレジット、推し活グッズ領域など、丁寧にユースケースを作ろうとしているのが今のWeb3.0業界と捉えています。