Web3.0

Web3.0領域は実用的な準備が整った段階 Slashが人口の97%に刺さるサービスを展開するー佐藤伸介インタビュー

2024/09/17Iolite 編集部
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Web3.0領域は実用的な準備が整った段階 Slashが人口の97%に刺さるサービスを展開するー佐藤伸介インタビュー

SlashがWeb3.0の普及に向けた役割を担う

──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?

佐藤伸介(以下、佐藤):現在のWeb3.0領域は事業者間でのアプリケーションに対する実用的な準備が整ってきたと感じています。とはいえ、まだもともとWeb3.0領域にいた人たちの間でしか広がっていないとも認識しています。

2024年における最新情報での世界の暗号資産保有率は平均6.8%、ユーザーは全世界で5億6,000万人を超えると推定されています。そのうちWeb3.0に触れる上で必要となるセルフカストディウォレットは推定での3%程度だといわれております。

このように、世界的にみてもWeb3.0はまだ黎明期にあり、この領域のアプリケーションレイヤー事業者は、残りの97%をどのように取り込んでいくのかが腕の見せ所になっていくと思います。

セルフカストディウォレットの普及については、これまでユーザーがアクションを起こさないと生成できないという状況でした。しかし、最近ではメールアドレスを登録することでウォレットを生成することができるサービスが出てきています。Web2.0とWeb3.0の垣根を超えて、ログインをする際に自然とウォレットが生成されるといった仕組みにすれば、ウォレット自体は徐々に普及していくのではないかと思いますね。

「Slash Card」で暗号資産の利用機会を創出

──自社のプロジェクト・サービスを通してどのような魅力を届けて、どのようなことを成し遂げたいと考えていますか?

佐藤:私たちSlashは創業以来「暗号資産における価値の移動を滑らかに」をビジョンとして掲げており、そのアプローチとしてさまざまなプロジェクトを手がけています。たとえば、さまざまな暗号資産を使って決済を行える暗号資産決済サービスとして「Slash Pay ment」を展開しています。手数料や決済通貨の種類を気にすることなく、まさに暗号資産が「通貨である」という認識をユーザーに浸透させることができるサービスです。

そんな我々が次にやろうとしていることが、「Slash Card」というサービスです。先ほど、セルフカストディウォレットを持っている方が3%しかいないと話しましたが、その解決策がSlash Cardに詰まっています。

Slash Cardは暗号資産を原資として利用することができる日本法に準拠した日本初の暗号資産クレジットカードです。メタマスクなどウォレットを持っている方はコネクトしていただければ使えますし、ウォレットを持っていない方でもメールアドレスを登録することでセルフカストディウォレットを生成することができます。

今後はSlash Cardを用いて日本でのマーケティングをより強化する予定です。Web3.0事業者の1人として、今後はまだウォレットを持っていない97%、ひいては97%のなかの日本居住者の方に向けたアプローチをとるところに勝ち筋があると捉えています。その上で、セルフカストディウォレットの普及をSlashが担っていきたいと思います。

今後の展望▶︎
セルフウォレット未保有者の97%にアプローチし、日本向けサービスで勝ち筋を見出す

https://slash.vision/


Profile

◉佐藤伸介 Sato Shinsuke

Slash Fintech Limited CEO

2011年クリエイティブ制作をメイン事業とするHolydayを設立。2020年よりシンガポールを拠点に決済システム開発事業を展開し、Web3分野のプロジェクトマネジメント支援、開発パートナーとして活動。2021年からシンガポールで自身初のWeb3プロジェクトとしてSlashプロトコルの開発を始め、2022年5月にバージン諸島にSlash Fintechを設立。

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