一時の熱狂が過ぎWeb3.0の現在地は幻滅期 回復期のカギを握るのは「エコノミクス設計」ー真田哲弥インタビュー

2024/10/03 17:13 (2025/08/06 15:06 更新)
Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
一時の熱狂が過ぎWeb3.0の現在地は幻滅期 回復期のカギを握るのは「エコノミクス設計」ー真田哲弥インタビュー

Web3.0が回復期に向かって行く上でのキーワード

──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?

真田哲弥(以下、真田):Web3.0への期待が以前ほど聞かれなくなりました。今は、ガートナーのハイプ・サイクルでいうところの幻滅期にあるのだと思っています。ハイプ・サイクルでは新技術は「①黎明期」「②過度の期待期」「③幻滅期」を経て、「④回復期」「⑤安定期」と推移していくと説明しています。

Web3.0の過度の期待期では、ブロックチェーン技術にメタバースやDAOなどの「不純物」が混入し、渾然一体化したHype(誇張)が生み出されました。これらのHypeが剝がれ落ちたのが現時点の幻滅期だと思います。

回復期に向かって行く上でのキーワードは、リアルワールドとエコノミクスだと思います。ビットコイン現物ETFが米国SECに承認され、日本政府は暗号資産に関する法律を整備し、Web3.0はディセントラライズドの夢から遠ざかりリアルワールド(現実世界)との結び付きを強めています。今後はステーブルコインなどの金融系のみならず、エンタメ系Web3.0もリアルワールドとの結び付きや裏付けがあるサービスが主流になっていくと考えています。

Web3.0の恩恵は多数ありますが、結局1番大きな要素が、Web3.0以前ではあり得なかったエコノミクス設計なのではないかと考えています。このエコノミクス設計をどう活かすかが、今後の回復期のカギとなるはずです。

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner2
Side Banner
Side Banner2
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.16

Iolite(アイオライト)Vol.16

2025年11月号2025年09月30日発売

Interview Iolite FACE vol.16 concon株式会社 CEO 髙橋史好 PHOTO & INTERVIEW 片石貴展 特集「2026 採用戦線異常アリ!!」「ビットコイン“黄金の1ヵ月”に備えよ」「米国3法案 イノベーション促進か、監視阻止か— 米国の暗号資産政策が大再編 3大法案が描く未来図とは」 Crypto Journey 「暗号資産業界の“影の守護者”が見据える世界のセキュリティ変革」 Hacken CEO ディマ・ブドリン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.16

2025年11月号2025年09月30日発売
Interview Iolite FACE vol.16 concon株式会社 CEO 髙橋史好 PHOTO & INTERVIEW 片石貴展 特集「2026 採用戦線異常アリ!!」「ビットコイン“黄金の1ヵ月”に備えよ」「米国3法案 イノベーション促進か、監視阻止か— 米国の暗号資産政策が大再編 3大法案が描く未来図とは」 Crypto Journey 「暗号資産業界の“影の守護者”が見据える世界のセキュリティ変革」 Hacken CEO ディマ・ブドリン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等