──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?
真田哲弥(以下、真田):Web3.0への期待が以前ほど聞かれなくなりました。今は、ガートナーのハイプ・サイクルでいうところの幻滅期にあるのだと思っています。ハイプ・サイクルでは新技術は「①黎明期」「②過度の期待期」「③幻滅期」を経て、「④回復期」「⑤安定期」と推移していくと説明しています。
Web3.0の過度の期待期では、ブロックチェーン技術にメタバースやDAOなどの「不純物」が混入し、渾然一体化したHype(誇張)が生み出されました。これらのHypeが剝がれ落ちたのが現時点の幻滅期だと思います。
回復期に向かって行く上でのキーワードは、リアルワールドとエコノミクスだと思います。ビットコイン現物ETFが米国SECに承認され、日本政府は暗号資産に関する法律を整備し、Web3.0はディセントラライズドの夢から遠ざかりリアルワールド(現実世界)との結び付きを強めています。今後はステーブルコインなどの金融系のみならず、エンタメ系Web3.0もリアルワールドとの結び付きや裏付けがあるサービスが主流になっていくと考えています。
Web3.0の恩恵は多数ありますが、結局1番大きな要素が、Web3.0以前ではあり得なかったエコノミクス設計なのではないかと考えています。このエコノミクス設計をどう活かすかが、今後の回復期のカギとなるはずです。
QAQAが持つ6つの魅力
──自社のプロジェクト・サービスを通してどのような魅力を届けて、どのようなことを成し遂げたいと考えていますか?
真田:我々が手がける「QAQA」の魅力は、「短時間で稼げる。NFTやトークンを買わなくても無料で稼げるポイ活要素」、「寄付をすることでレバレッジをかけてもっと稼げる。社会貢献の自己満足とギャンブル要素」、「稼ぎながら、知識が身につき、かしこくなった感が得られる自己満足」、「自分の特技や趣味や推しに関するクイズでランキングを競い、バッジや称号を獲得し、承認欲求を満たせること」、「自分の知識をクイズ化して発信して稼げるSNS要素」、「同じ趣味や推しを持つ仲間とつながれるコミュニティ感」といった6つがあげられます。
QAQAで成し遂げたいことは、マスアダプションとサステナブルなトークノミクスです。世界でダウンロード数が多いベスト10アプリは動画、SNS、UGC(User Generated Contents)のいずれかです。QAQAはこれらの要素と誰でもできるクイズゲームをミックスし、そこに無料で稼げる要素を加えました。
マスアダプションするために必要な要素を網羅したつもりです。QAQAのエコノミクスはトークンとNFTの販売のみに依存するのではなく、広告収入とアイテム課金とバランスよく収益を得るように設計しています。広告収入をユーザーに分配する循環型のサステナブルなトークノミクスを目指しています。
今後の展望▶
QAQAではサステナブルなトークノミクスを実現
必要な要素を網羅しWeb3.0をマスアダプション化
https://www.blocksmithand.co.jp/
Profile
◉真田哲弥 Tetsuya Sanada
株式会社BLOCKSMITH&Co.代表取締役社長CEO
1989年、iモードのビジネスモデルの原型となるダイヤルQ2を利用した音声及びFAXによるコンテンツプロバイダを設立。1998年にサイバードを設立、取締役副社長&CTOに就任。携帯電話向けソフトウェア研究開発型企業KLab(ケイ・ラボラトリー、当時)を設立、代表取締役社長CEOに就任。2022年4月:Web3関連事業を管轄する子会社の株式会社BLOCKSMITH&Co.代表取締役社長CEOに就任。