Web3.0暗号資産

Web3.0はグローバルの経済的距離を縮める起爆剤 ユースケース拡大に貢献する SBI VCトレード・近藤智彦インタビュー

2024/09/17Iolite 編集部
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Web3.0はグローバルの経済的距離を縮める起爆剤 ユースケース拡大に貢献する SBI VCトレード・近藤智彦インタビュー

SBIグループの暗号資産取引所SBI VCトレードが目指すものとは

──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?

近藤智彦(以下、近藤):暗号資産やブロックチェーン、Web3.0領域の本質的なインパクトは、グローバルな経済的距離がさらに近付いていくことではないかと私は捉えております。航空機が世界の物理的距離を縮め人々が国家間で行き来しやすくなったように、インターネットが世界中の人々との通信を可能としたことで、Web3.0が経済的距離を縮め世界中の人々と経済的価値の移動がしやすくなる大きな役割を担うのではないかと考えております。

Web3.0の捉え方として、インターネットが登場し、世界中のコンテンツの閲覧が可能となったWeb1.0、SNSプラットフォーマーを始めとした、個人による情報発信・双方向コミュニケーションが実現したWeb2.0に続く、ブロックチェーン技術を中核とした分散化・非中央集権によるエコシステム構築といった文脈で主に認識されているかと思います。

もちろん私もこの捉え方に異論はありませんが、人々の生活や産業への影響という観点でみると、Web3.0は冒頭に申し上げた通り「経済的価値の移動」に大きく寄与するものと捉えております。たとえば、ビットコインの登場でアドレスさえあれば世界中に価値の送付が可能となったことや、ステーブルコインの登場で法定通貨に連動した価値の移動がしやすくなったことなどがあげられます。

ステーキング銘柄数国内No.1、ステーブルコイン取り扱いに向けて注力

──自社のプロジェクト・サービスを通してどのような魅力を届けて、どのようなことを成し遂げたいと考えていますか?

近藤:まずは、先ほど申し上げた価値移動の基軸となる暗号資産に触れ、慣れ親しんでいただくことを第一と考えております。それにあたり、短期的な値動きを鑑みた取引サービスだけでなく、暗号資産を長期的に保有するサービスに注力しております。そのサービスの一環として、暗号資産を保有するだけで保有数量が増えるステーキングサービスを提供しており、その取り扱い銘柄数は国内No.1となっております。

暗号資産だけでなく、ブロックチェーン・Web3.0を活用したユースケース拡大にも注力しております。SBIグループの投資先である米Ripple社が開発に取り組む国際送金ソリューション「Ripple Payment」においては、当社が日本からフィリピン、ベトナム等に向けた送金の橋渡しを行っています。

また貿易金融の電子化を目指すXDCNetworkと日本で初めて提携を行い、共同して貿易電子化の推進を行っております。SBIグループ全体としても、ステーブルコインUSDCを発行する米Circle社と昨年提携を発表しており、弊社があらたに電子決済手段等取引業登録を行うことを前提として、USDCの国内流通を目指しております。

このような実際のユースケース拡大に寄与することで、グローバルな経済的価値の移転がより容易になり、ひいては人々の生活の向上にも寄与できるのではと考えております。

今後の展望▶︎
年内のステーブルコインUSDC国内流通を目指す
グローバル間の価値移転を容易にしあらゆる利便性を向上へ

https://www.sbivc.co.jp


Profile

近藤智彦(Tomohiko Kondo)

SBI VCトレード株式会社 代表取締役社長

2007年SBIホールディングスに新卒入社、 SBIグループの情報システムを担当。2019年SBI VCトレード取締役就任以降、暗号資産・Web3関連事業を中心に従事し2023年から現職。SBI大学院大学経営管理研究科を2016年修了。

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