──現状のWeb3.0領域をどのように捉えていますか?
佐藤義仁(以下、佐藤):直近では、NIDT決済専用動画NFT「eye to i」や、NIDT決済専用公式グッズの販売など、NIDTが決済通貨としてプロジェクト内で流通する仕組みが確立しつつあります。また、WHITE SCORPIONの初ワンマンライブ(9/8開催)のNIDT決済専用VIP席の販売、またほかのアイドルグループ(ラフ×ラフ)のライブVIP席をNIDT決済で展開するなど、ようやくエンタメ領域とNIDTの結び付きが強化されてきました。
NIDTを単なる財産的価値のある暗号資産ではなく、保有することでアイドルグループに対する推し活に活用できるようなユーティリティ性を追及する環境を整えることで、当社に所属するアイドルグループを中心としながら、より幅広くNIDTを活用したアイドル活動や推し活を進化させていくという基本的な考え方を愚直に具現化しているところです。
今後は、NIDTの保有状況に加えて推し活の実績を見える化させる「ファンランク」をより精緻に設計することで、NIDT保有者やファンに対して当社が推進するアイドルプロジェクトをより広く体験できる仕組みを投入したいと考えており、さらに海外での展開をターゲットとした施策も展開していければと考えています。
NIDTからみえる景色は大きく変わっていくと確信
──自社のプロジェクト・サービスを通してどのような魅力を届けて、どのようなことを成し遂げたいと考えていますか?
佐藤:NIDTを活用した本アイドルプロジェクトのミッションが、「アイドル活動領域と推し活の拡大」です。アイドル活動としては、本プロジェクトで生まれたアイドルグループ「WHITE SCORPION」「IDOL3.0 PROJECT FINALIST」について、ライブやイベント等の従来型の活動に加えて、Web3.0技術を活用した活動(NIDTだけでなく、たとえばNFTやメタバース)を平行して行っていく、ということになります。
また、推し活としては、NIDTを通じてアイドル活動におけるいろいろなサービスに利用できたり、投票により運営の一部に参加できたりといった「ファンと一緒にグループを育てていく」という、今までにはなかった取り組みを拡大しつつあります。
IEO時に公表したホワイトペーパーで言及した施策のなかにおいては、海外展開や投げ銭機能など、まだ調整が必要なテーマがありますが、一つ一つ実現していくことで、NIDTのユーティリティ性の拡大を目指していきたいと考えています。
特に、海外展開については、そもそも日本のアイドル文化を海外に発信するという問題意識から始まったもので、NIDTの海外展開や海外のNIDT保有者の獲得が実現できれば、NIDTからみえる景色は、大きく変わっていくと確信しています。
8月末に開催される「WebX2024」でのWHITE SCORPIONの出演が1つの大きなポイントになるのではないかと、大いに期待しているところです。
今後の展望▶
エンタメ領域とNIDTの結び付きを一層強化アイドル活動や推し活を進化させていく
Profile
◉佐藤義仁 Yoshihito Sato
株式会社オーバース 代表取締役
松井証券取締役、SBI証券代表取締役執行役員専務、フォビジャパン取締役を経て現職。松井証券在籍時に日本初の本格的なインターネット取引の導入を主導し、フォビジャパンでは暗号資産交換業に携わるなど、金融系プロジェクトのプロフェッショナル。