実業家の前澤友作氏が監修したマッチングアプリ「coary(コアリー)」は今年1月17日にリリースされた。
同サービスは、子育てに追われる忙しいシングルマザーにも出会いや恋愛、そしてあらたな人生のパートナーを獲得する機会を提供したい、という思いで作られたという。したがって女性の利用者はシングルマザーが対象となっていた。
しかしこのアプリはあっという間にネット上で炎上し、翌日には配信停止に追い込まれている。
同サービスでは子どもの性別などを記載する欄があったため、「子供の性的被害」を懸念する批判が相次いだ。
また、「困窮しているシングルマザーにつけこもうとする悪質な男性を呼び寄せるだけ」という意見も多数あった。残念なことだが、シングルマザーに限定したマッチングアプリをこれらの目的で利用しようとする男性が存在する可能性は否定できないだろう。
前澤氏らが想定していた利用者は、「子どもが欲しいが自身の子どもであることにこだわらない男性」なのかもしれないが、上記のようなリスクと天秤にかければはるかにリスクの方が大きいことは間違いない。
シングルマザーのため、という善意で生まれたアプリだが、リスク面の考慮が足りなかったといえるだろう。
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