現在、SNS等でのアイコンとして利用されるNFT、いわゆるPFP(Profile Picture)が定着しつつある。人気のPFPは高額で取引され、1つの資産としての価値も有する。また、特定のPFPを持つことで限定イベントに参加することも可能になるなど、そのユーティリティ性にも注目が集まっている。
現在、国内でも個性あるさまざまなPFPプロジェクトが立ち上げられている。
顔の長い動物がドット絵で表現されている『VeryLongAnimals』、通称『ベリロン』もその1つだ。その愛くるしい見た目に支持が集まり、日を増すごとにNFT1つ当たりの価格も上がっている。今回、その創始者であるAkim氏に業界動向やベリロンの今後の展開についてうかがった。
人気を集めるNFT『ベリロン』
今年はライフワーク人口を創出へ
Akim:今年はWeb3.0全体として投機的な目線を持つ人が少なくなってくると思います。それにより、お金を儲けることを1番の目的としない、魅力的なプロダクトが出てくのではないでしょうか。不動産やチケットなどユーティリティ性が強いNFTは徐々に育ってくると思いますが、現実的にはまだ従来のQRコードなどの方が利便性も高いので、浸透するのにはまだ時間がかかるでしょうね。
その点でいうと、ゲームは注目ポイントになるかなと思います。それでも、『NFTだからこのゲームは面白い』というものがあらわれるには時間を要するかもしれません。
NFT領域では、たとえ1,000人弱しかフォロワーがいなくても、NFTを発行することで収益化に成功したクリエイターも出てきています。そういうスモールチームがあたらしいNFTを生み出して収益化に成功するケースが増えてくることに注目しています。
今年のベリロンの展開としては、NFTを超えた領域に出ていくことです。たとえばTikTokだとか、これまであまり開拓していなかった場所に進出していきたいですね。
そして重要視したいのは海外への進出です。僕はベリロンの経済圏に参加することで、それをライフワークにする人を増やしていきたいという気持ちがあります。参加することでご飯を食べる、生活できる人も出てくると思います。そういう人たちの居場所になれば良いと考えています。
ベリロンは国内のNFT業界ではそれなりに知名度もあると思いますので、これからはNFT領域外の方々に認知されることを目指していきます。今年はWeb3.0領域外での協業も進めていくかもしれませんので、注目していただければと思います。
Profile
◉Akim
起業があまりうまくいかず、一念発起して渡米。滞在先で資金が枯渇し、なんとかしようと顔が長い動物の絵をNFTで売り出したところブレイク。絵を描いた経験はほぼないが、RPGツクールで練習したドット絵でクリエイターとしても頑張っている。コスプレイヤーとしても活動。
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