手がけたBCゲームは「世界No.1」
日本発・Oasysを活用し名作IPを生み出す
日本のWeb3.0発展において最重要領域であるゲーム。世界有数の企業が今年、業界を席巻する。
日本は世界有数のゲーム大国として知られており、数多くのタイトルが今もなお愛され続けている。
ブロックチェーンゲーム領域では、イーサリアムベースの国内発タイトルとして、double jump.tokyoが手がけ、現在はMCH株式会社により運営されている『マイクリプトヒーローズ』が、2019年に取引高・取引量・DAUで世界1位を記録している。
double jump.tokyoでは昨年10月に代表取締役2名体制へと移行し、満足亮氏が同職に就いた。今、マイクリプトヒーローズを手がけた満足氏の手腕に注目が集まっている。
ハードルを越えるコンテンツの存在
話題になるゲームがなければユーザーは増えない。業界のリーディングカンパニーとして責務を全うしていく。
満足:去年はルナ・ショックやFTXの破綻等があり、北米を中心に景気が悪かったですね。新型コロナウイルスの感染拡大以降に高まっていた暗号資産やNFTの需要も落ち着き、国内外問わずWeb3.0領域サービスの統廃合も進んだと思います。しかし、それ自体を悲観的に捉える必要はないと個人的には考えています。特に国内企業においては、FTXの破綻による余波をほとんど受けていません。日本の場合、投資事業というよりは、IPに代表される特有の資産を活用していく流れになっていますので、その火そのものは消えていないとみています。昨年、そして一昨年は各社がやるべきことを見定めるフェーズだったと思いますが、それも終わり、今年はその成果が世に出てくる段階だと感じています。
ゲームとNFT領域の展望に関して、我々も関係してくるところですとOasys(オアシス)の存在は大きいと考えています。
Oasysはdouble jump.tokyoの創業メンバーも多数携わっており、ブロックチェーンゲームを構築する理想的な仕組みだと思いますので、国内外問わず多くのプロジェクトに活用してもらいたいですね。
弊社の運営するタイトルだと『ブレイブ フロンティア ヒーローズ』において、3月に大幅アップデートを経てOasysへの対応を行う予定です。
ユーザーの取り込みでは面白いと話題になるタイトルの出現は必要不可欠ですし、ブロックチェーンゲームの発展においても重要です。
現状、暗号資産やブロックチェーン領域ならではのハードルがありますが、それを超えるくらいのコンテンツが生み出されない限りユーザーは増えません。弊社においても公表したもの、していないものを含めいくつかのゲームを仕込んでいて、それを少しでもマス層に届けるための設計を進めている最中です。
参入のハードルを下げるための動きとして、現在Oasysに特化したブロックチェーンゲーマー向けウォレットの開発を進めています。初めてのユーザーでも使いやすいシンプルな設計です。
double jump.tokyoとしては、Oasysを活用したプロジェクトをメインに進める年になるかと思います。また、Oasys以外でも『キャプテン翼』のNFTチャリティプロジェクトや、LINE Blockchainを活用した『資産性ミリオンアーサー』等にも注力していきます。
私個人としましても昨年10月に代表取締役へ就任して以来、大手ゲーム企業等と協力してより良いコンテンツを世に出していくことを期待されていると感じています。良いゲームを届けていくためにしっかりと取り組んでいきたいですね。
Profile
◉満足 亮
ソーシャルゲーム会社、EdTechアプリ会社でインフラ、SRE領域を統括。2018年6月入社、インフラ設計運用、サーバーサイド開発、SmartContract開発、ブロックチェーン技術調査を担当し、2022年10月より代表取締役に就任。ブロックチェーンゲーム『マイクリプトヒーローズ』でEthereumにおいて取引高・取引量・DAUで世界一を記録。OasysのL2チェーン『HOME Verse』等を展開。
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