“日本版MicroStrategy”の誕生か——。
2024年4月、東京証券取引所スタンダード市場に上場するメタプラネットがビットコイン投資戦略を打ち出し大きな話題となった。
米国を拠点とするMicroStrategyといえば、ビジネスインテリジェンス(BI)における先駆者的存在として知られる。しかし、近年はビットコインを保有する代表的な企業として世間の認識も移り変わりつつあるだろう。現時点で保有するビットコインは226,500BTC(執筆時点)にのぼり、単一企業による保有量としては世界一となる。他社と比べてもその保有量は圧倒的であり、資産価値も2兆ドルに迫る。
そんなMicroStrategyと同様に、ビットコインの将来性を見据えた戦略に舵を切ったのがメタプラネットだ。直近でも資金調達を通じて、85億円相当のビットコインを購入する意向を示している。こうした姿勢から、メタプラネットに対して“日本版MicroStrategy”になりつつあるといった見方が徐々に広まりつつある。
上場企業としてビットコインの投資戦略に踏み切ったというのも日本において斬新に映っただろう。メタプラネットがビットコインへの投資戦略を発表した際の暗号資産市場における市況も考慮されてか、同社の株価も大幅に上昇。記事執筆時点での同社株価の年初来上昇率は500%を大きく超えている。まさにメタプラネットに対する期待、そしてビットコインに対する将来性が市場に好感視されている証左であるといえる。
今後のメタプラネットは、どのようにしてビットコインと歩んでいくのだろうか。編集部は今回、Web3.0業界の内外で注目を集めるメタプラネットを率いるサイモン・ゲロヴィッチ氏に話をうかがった。はたしてメタプラネットはどのような背景でビットコインに未来を託し、そして今後どのような戦略を進めていくのか迫る。
