Web3.0NFT

「Web3.0×鹿児島県」歴史と革新を持ち合わせた鹿児島県のWeb3.0を活用した取り組み

2024/12/01Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
「Web3.0×鹿児島県」歴史と革新を持ち合わせた鹿児島県のWeb3.0を活用した取り組み

Web3.0を活用した全国的にも目新しい取り組みを紹介

九州の南端に位置し、屋久島を始めとしたさまざまな島々が点在する鹿児島県。日本有数の活火山として知られる桜島や、鉄砲が伝来してきた地として有名な種子島、エメラルドブルーに囲まれ「東洋のガラパゴス」とも称される多様な生態系が広がる奄美大島など、自然とのつながりが深い。

また、鹿児島県は約100の温泉地があるとされ、源泉数は全国2位となる2,700ヵ所以上と、屈指の温泉王国でもある。このほか、黒豚や安納芋、桜島だいこんなど、さまざまな名産品を有する。

そんな鹿児島県は歴史とのつながりも深い。先述した鉄砲に加え、キリスト教の伝来など、歴史の転換期ともいえる出来事が鹿児島県から起こっている。これは鹿児島県が古くから重要な貿易港として機能していたことを示すものだ。

歴史というと、鎌倉時代から江戸時代まで、長きにわたり九州を統治してきた島津家の存在は有名だ。特に幕末から明治時代にかけて活躍した西郷隆盛の知名度は計り知れない。度々、西郷隆盛の人生を描いたドラマが放映されるなど、依然として根強い人気を誇る。

多くの仲間に慕われ、薩摩からあらたな日本を作り出した力強さとその実績は、日本史に残るリーダー像として語り継がれている。

鹿児島県はこうしたあらたな文化の伝来や歴史の転換点となった地ということもあってか、新興技術などに関するさまざまな取り組みが見受けられる。そのなかには、Web3.0に関する取り組みもある。

ネオ日置

鹿児島県日置市では、メタバース上で「もうひとつの日置市を作る」とし、「ネオ日置」というプロジェクトに取り組んでいる。ネオ日置では実在する日置市の名所をメタバース上で再現し、地域の内外から日置市を感じられるような構造を目指している。

全国をみてもまだ珍しい取り組みであるネオ日置は、令和5年度に国のモデル事業として採択され、根幹である関係人口の創出に向け、今後さらに魅力的なコンテンツやイベントをメタバース上で展開していく見込みだ。また、地域通貨と連動した日本初の取り組みも進めている。

ネオ日置の今後の展開など詳細についてはインタビューを掲載しているため、ぜひ一読いただきたい。

国のモデル事業にも採択された「ネオ日置」 地域通貨「とっぱ」を組み合わせ“仮想”と“現実”の両面から日置を盛り上げる

▶メタバース上で「もうひとつの日置市を作る」をコンセプトに日置市で立ち上げられたプロジェクト。国のモデル事業にも採択されるなど、注目を集めている。2024年10月には日置市で地域通貨が導入され、ゆくゆくはネオ日置との連携も予定している。実現すれば、メタバース内で地域通貨と連携した類をみない事例となる。

導入している企業・団体→鹿児島県日置市、NTTコノキュー

KOKYO NFT「黒糖焼酎 NFT」

また、大企業も鹿児島県を舞台にWeb3.0に関する取り組みを進めている。博報堂とJALは、鹿児島県奄美市にて体験型NFT「KOKYO NFT」を提供している。このNFTは「地域ならではの特別な体験を」を掲げており、ホルダー限定で各地域の魅力を堪能し、現地の人々とのつながりを感じることができるものとして展開されている。

奄美市では名産である黒糖焼酎を用いた「黒糖焼酎 NFT」が提供されている。このNFTを保有すると、夏と冬に開催される酒蔵イベントへの参加や、オリジナル黒糖焼酎3種のプレゼント、そして西平酒造が提供する酒の割引購入権といったインセンティブを得ることができる。

▶「地域ならではの特別な体験を」を掲げる体験型NFT「KOKYO NFT」では、各地域にゆかりのあるNFTを発行している。奄美市の名産である黒糖焼酎を用いた「黒糖焼酎NFT」では、酒蔵イベントへの参加権やオリジナル黒糖焼酎3種のプレゼント、西平酒造が提供する酒の割引購入権などのインセンティブが付与されている。

導入している企業・団体→博報堂、JAL

KOKYO NFT「宇宙アートNFT at 種子島」

なお、鹿児島県におけるKOKYO NFTの取り組みとしては、「宇宙アートNFT at 種子島」も提供されている。このNFTを保有することで、ホルダーは種子島宇宙芸術祭においてライトアーティスト・千田泰広氏と共にアート作品を制作・展示・共同所有することができるほか、種子島・星の洞窟ツアーへの参加権を得ることが可能だ。

一連の取り組みを通じてアート作品を宇宙に届けることを目指しており、実際に制作の最終工程にも携わることができるようだ。

▶鹿児島県にゆかりのある「KOKYO NFT」の取り組みとして、「黒糖焼酎 NFT」に続き提供されている「宇宙アートNFT at 種子島」。ホルダーは種子島宇宙芸術祭においてライトアーティスト・千田泰広氏と共にアート作品を制作・展示・共同所有することができるほか、種子島・星の洞窟ツアーへの参加権を得ることが可能だ。

導入している企業・団体→博報堂、JAL

NFTプロジェクト「カバードピープル」

このほか、鹿児島県薩摩川内市ではNFTプロジェクト「カバードピープル」と連携し、ふるさと納税の返礼品としてコラボNFTアートを取り扱っている。鹿児島県においてNFTをふるさと納税の返礼品にするのは、この取り組みが初めてとなる。

薩摩川内市をテーマにしたNFTアートが描かれ、実際に同市を訪れると限定NFTを受け取ることができるようだ。

▶︎薩摩川内市ではNFTプロジェクト「カバードピープル」と連携し、鹿児島県内で初めてふるさと納税の返礼品としてコラボNFTアートの提供を開始した。薩摩川内市をテーマにしたNFTアートが描かれ、実際に同市を訪れると限定NFTを取得することができる。返礼品のNFTを提示することで記念のオリジナルグッズも受け取れるようだ。

導入している企業・団体→鹿児島県薩摩川内市、株式会社ラフィングキューブ

鹿児島レブナイズ「レブナイズトークン」

トークンを活用した取り組みとしては、日本のプロバスケットボールチームである鹿児島レブナイズがトークンプラットフォーム「FiNANCiE」を通じて、クラブトークン「レブナイズトークン」を発行している。

レブナイズトークンのホルダーはコミュニティやプロジェクトに参加することができ、さまざまな企画などに携わることが可能となる。トークンを通じて鹿児島県の地域貢献活動を行っていく方針も打ち出している。

▶︎日本のプロバスケットボールチーム・鹿児島レブナイズが「FiNANCiE」を通じて発行したクラブトークン「レブナイズトークン」は、保有することでコミュニティやプロジェクトに参加し、さまざまな企画に携わることが可能だ。トークンを保有することでチームを応援するとともに、地域活性にも寄与することができる。

導入している企業・団体→鹿児島レブナイズ、FiNANCiE

以上、ここまで鹿児島県におけるWeb3.0に関連した取り組みを紹介した。あらたな技術の活用などに前向きな地である鹿児島県では、今後もさまざまな事例がみられることだろう。


関連記事

国のモデル事業にも採択された「ネオ日置」 地域通貨「とっぱ」を組み合わせ“仮想”と“現実”の両面から日置を盛り上げる

100万人の「e-加賀市民」を創出へ “デジタル上での政令指定都市化”を目指す加賀市web3課の取り組み

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.11

Iolite(アイオライト)Vol.11

2025年1月号2024年11月28日発売

Interview Iolite FACE vol.11 SHIFT AI・ 木内翔大、デジライズ・茶圓将裕 PHOTO & INTERVIEW 中村獅童 特集「Unlocking the Future AI時代の到来」「期待と懸念が交差し混沌極まる石破内閣 日本のWeb3.0は今後どうなるのか? 」「暗号資産取引に必要な 税金の知識を学ぶ!基礎知識や今からでも使えるテクニックを解説」 Interview :Bybit ベン・チョウ(Ben Zhou)、マネックスグループ株式会社 ゼロ室 室長/マネックスクリプトバンク 万代惇史・浅見浩志、カオーリア会計事務所代表 現役税理士・藤本剛平 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.11

2025年1月号2024年11月28日発売
Interview Iolite FACE vol.11 SHIFT AI・ 木内翔大、デジライズ・茶圓将裕 PHOTO & INTERVIEW 中村獅童 特集「Unlocking the Future AI時代の到来」「期待と懸念が交差し混沌極まる石破内閣 日本のWeb3.0は今後どうなるのか? 」「暗号資産取引に必要な 税金の知識を学ぶ!基礎知識や今からでも使えるテクニックを解説」 Interview :Bybit ベン・チョウ(Ben Zhou)、マネックスグループ株式会社 ゼロ室 室長/マネックスクリプトバンク 万代惇史・浅見浩志、カオーリア会計事務所代表 現役税理士・藤本剛平 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等