──最初に、2025年のWeb3.0領域の展望について、お考えをお聞かせください。
佐々木 亜留(以下、佐々木):AIとブロックチェーン技術の統合がかなり進むのではないかと考えています。AIエージェントがスマートコントラクトを管理したり、取引の最適化などが行われていくと思います。実際TelegramもAIにはかなり積極的で、Bot対策やStickerの検索などですでに使われています。
この領域はスキャムなどの被害が取り上げられることが多いと感じており、安全面での不安が拡大を妨げている部分が大きいと思います。そういった面でAIが上手く機能すると業界の方々が口々にする「マスアダプション」に近付くのではと考えています。
──「Telegram Mini Apps」の成長などもあり、TONにとって昨年は飛躍の1年になったと思います。TONにはどのような強みがあり、何が支持を集めた要因なのか佐々木さんの考えをお聞かせください。
佐々木:TONの強みはやはりTelegramというユーザー基盤です。約10億人のユーザーに対して直接アプローチすることができるチェーンは今までありませんでした。
昨年最もユーザーを伸ばしたTelegram Mini Appで「Hamster Kombat」があります。このアプリは半年ほどで3億人のユーザーに到達したのですが、そのうちの99%がユーザーによる招待で参加しました。これは、Telegramというメッセージングアプリの上に展開されていることが招待のしやすさに大きく関係したといえます。