──2025年以降のWeb3.0領域の展望をお聞かせください。
赤川英之(以下、赤川):2024年は大型プロジェクトの中止やNFT市場の急落など、市況の先行きが不透明な状況が続きました。しかし2025年に入り、昨年の予想を上回る国内事業者の新規参入や予算拡大が見受けられ、業界全体として堅調な動きが感じられます。
特に、2023年に施行された改正資金決済法により電子決済手段として法的に定義されたステーブルコインや、暗号資産を活用した決済サービスの発表が増加していくと考えています。たとえば、加盟店の決済手数料の負担を大幅に軽減することを狙った北國銀行の預金型ステーブルコイン「トチカ」や、直近の報道で注目を集めたオリエントコーポレーション社のUSDC担保型決済カードなど、非常に前向きなニュースが続々と発表されています。
また、NFT関連の分野では、既存事例を踏まえた上で、より具体的なユースケースが模索されるでしょう。たとえば、ツアー参加権や宿泊権のNFT化、売掛金債権のトークン化、さらにはカーボンクレジットを背景にしたデジタル資産の発行など、各分野に特化した実証実験が進むと予想されます。
さらに、マーケティング文脈では推し活にトークン経済圏を取り入れたプロジェクトや、行動記録にNFTを付与することで保有者の趣味嗜好を推定し、セグメント別にアプローチする方法論の模索も引き続き強化されていくはずです。