──2025年のWeb3.0領域の展望について、お考えをお聞かせください。
ラッセル・カマー(以下、カマー):先日、日本で初めて認可を受けたステーブルコインとして、SBI VCトレードを通じたUSDCの提供開始が発表されたことは非常に興味深いニュースだと感じています。さらに、国内の円建てステーブルコインに関するイノベーションにも着目しています。ステーブルコインの普及に加え、RWA(リアルワールドアセット)がオンライン化されることで、2025年のブロックチェーン採用はさらに加速すると考えています。
──Japan Smart Chainは「日本主導型ブロックチェーン」と銘打ち立ち上げられましたが、日本での使用に焦点をあてた背景と特徴を教えてください。
カマー:日本におけるペイメント領域の起業家として、さらには暗号資産に長く関わってきた者として、私は2021年にはすでに日本での決済におけるステーブルコインの可能性を模索し始めていました。
Japan Smart Chain共同創設者の伊藤穰一氏やチーフ・アーキテクトであるジェフ・ウェントワース氏とつながったのもこの頃からです。彼らと議論したり、調査をするなどステーブルコインのあらゆる可能性を模索するなかで、実は日本のWeb3.0を推進するには、日本の高度なデジタルセキュリティ、プライバシー、安全性への需要に応える、外国の政府や規制当局、または単一障害点の影響を受けない主権型レイヤー1ブロックチェーンインフラの早急な開発が必要だと考えるようになり、Japan Smart Chainの構想に至りました。
私たちが目指すのは、日本における主権型レイヤー1ブロックチェーンインフラの構築です。