──2025年のWeb3.0領域の展望について、お考えをお聞かせください。
サイモン・ゲロヴィッチ(以下、ゲロヴィッチ):Web3.0という概念自体には非常に大きな可能性があると思います。誰もが真の分散化とスケーラビリティを待ち望んでいます。現時点で多くのスタートアップが取り組んでいることではありますが、真の分散化とスケーラビリティの両面において、まだ実現に向けた道のりは長いといえるでしょう。Web3.0が成功するには、この両方を実現する必要があります。
私個人としては、ビットコインと、ビットコイン上に構築されるプロダクトに非常に期待しています。ビットコインの採用と認知が進み、より多くの人々や企業が統合するようになるにつれて、ビットコインネットワーク上で、さまざまなエキサイティングなイノベーションが生み出されるでしょう。
また、大きなチャンスを秘めた日本市場そのものにも期待しています。日本は非常に技術志向かつ未来志向で、あたらしいことを学び、実行したいと考えるエキサイティングなプレイヤーがたくさんいます。
今後の展望に期待している一方、重要なのは拡張可能で真に分散化された便利なアプリケーションがあることです。Web3.0は本質的に分散化を意味し、仲介者を必要とせずに信頼性のある方法で価値を移転できる仕組みです。価値移転という観点では、企業の資金調達でもWeb3.0は有効です。通常であれば銀行や大企業が仲介役となって資金調達を行いますが、Web3.0によって応援してくれるユーザーが効率良くつながり、事業をより持続可能なものへと導いてくれます。
──今年1月に2025年末までの10,000BTC保有、そして2026年末までに21,000BTCを保有することを発表されましたが、取得後のビットコインを活用した事業展開について何か計画されているのでしょうか?
ゲロヴィッチ:私たちの戦略はシンプルです。株式による資金調達を行い、より多くのビットコインを取得することで、バランスシートを着実に強化していきます。