ミームコインを巡る世界的な騒動 米国とアルゼンチンで何が起こったのか?

2025/04/01 12:21 (2025/08/01 16:47 更新)
Iolite 編集部
SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
ミームコインを巡る世界的な騒動 米国とアルゼンチンで何が起こったのか?

「TRUMP(トランプ)」とは何か

2025年1月18日、米国大統領就任直前のドナルド・トランプ氏が、自身の名を冠したオフィシャルミームコイン「TRUMP(トランプ)」を発表した。自身のSNSプラットフォーム「Truth Social」に投稿され、取引が開始されると価格は高騰し、大統領就任の20日には一時75ドル(約11,700円)ほどまで急上昇した。

TRUMP Chart
出典:TradingView

その後、この成功があったことからか、トランプ氏の妻であるメラニア氏の名を冠した「MELANIA(メラニア)」も発行された。しかし、こちらは取引開始直後には一時13ドル(約2,000円)まで上昇したものの、その後は3ドル(約465円)ほどまで下落するなど、乱高下が目立った。

MELANIAへの資金移動やミームコインの発行の乱発に対する不信感からか、同時期にTRUMPの価格も急落。MELANIA発行から24時間が経過する前にTRUMPは39ドル(約6,000円)程度まで価格を落とした。

MELANIA chart
出典:TradingView

いうまでもないが、これらの暗号資産はミームコインと呼ばれるものだ。ミームコインとは、インターネット上の流行のネタやジョークをもとに作られた暗号資産の一種であるので、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のように明確なユースケースや技術的な革新を目的としたものではなく、実態がないといわれる暗号資産のなかでも、特に本質的な価値を有さないものである。

どうして、わざわざこのようなものを発行するのかというと、基本的には、ジョークや自分たちの所属するコミュニティを証明するためだ。仲間であることの証明や、仲間内で通じるジョークに対して、誰でも簡単にトークンの発行ができるというブロックチェーンの特性を組み合わせたものだ。

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

SHARE
  • sns-x-icon
  • sns-facebook-icon
  • sns-line-icon
Side Banner
Side Banner2
Side Banner
Side Banner2
MAGAZINE
Iolite(アイオライト)Vol.16

Iolite(アイオライト)Vol.16

2025年11月号2025年09月30日発売

Interview Iolite FACE vol.16 concon株式会社 CEO 髙橋史好 PHOTO & INTERVIEW 片石貴展 特集「2026 採用戦線異常アリ!!」「ビットコイン“黄金の1ヵ月”に備えよ」「米国3法案 イノベーション促進か、監視阻止か— 米国の暗号資産政策が大再編 3大法案が描く未来図とは」 Crypto Journey 「暗号資産業界の“影の守護者”が見据える世界のセキュリティ変革」 Hacken CEO ディマ・ブドリン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等

MAGAZINE

Iolite(アイオライト)Vol.16

2025年11月号2025年09月30日発売
Interview Iolite FACE vol.16 concon株式会社 CEO 髙橋史好 PHOTO & INTERVIEW 片石貴展 特集「2026 採用戦線異常アリ!!」「ビットコイン“黄金の1ヵ月”に備えよ」「米国3法案 イノベーション促進か、監視阻止か— 米国の暗号資産政策が大再編 3大法案が描く未来図とは」 Crypto Journey 「暗号資産業界の“影の守護者”が見据える世界のセキュリティ変革」 Hacken CEO ディマ・ブドリン Interview 連載 「揺れる暗号資産相場を読み解く識者の視点」仮想NISHI 連載 Tech and Future 佐々木俊尚…等