──まずは、粟島浦村がWeb3.0と出会ったきっかけを教えてください。
草間 寧啓(以下、草間):デジタル化に向けて令和4年度に光回線を活用した島内フリーWi-Fiを整備しました。人口316人(令和7年6月現在)の小規模離島で、島内の民宿や住宅の減少により、実際の居住人口の増加には限界がみえてきました。こうした状況を踏まえ、私たちはあらたな一歩として、先進技術を活用し島とかかわる関係人口を増やしたいと考えていました。NFTによる関係人口の拡大を通じて、将来的な来島や交流の促進につなげていきたいと考えています。
粟島は周囲23kmしかない小さな島。東西2ヵ所の港に人口が集中している。──粟島浦村のNFTは、JRE MALLで販売されていますね。
草間:はい。島には鉄道は通っていませんが、村上駅を経由して来島される方が多く、粟島の観光企画などでジェイアール東日本企画さんにお世話になっていました。今回もNFT販売について協力いただいています。現在、NFTアートを購入していただいた方は、デジタル島民になっていただくことができます。
NFTは、島内にある「粟島弁天」をモチーフにしたものが30,000円で35名限定、粟島に生息する隼をモチーフにしたものが30,000円で15名限定、釡谷漁港の防波堤に描かれたアート作品「Fanfarria」のモチーフが30,000円で50名限定、そして、実物の「粟島浦村とのミューラルアート共有所有権」が30万円で各1名限定2組となっています。
これらのNFTは、ふるさと納税の返礼品として取り扱っております。このNFTが証明書となり、所有者がデジタル島民となります。デジタル島民へのサービスは今後も拡充予定です。