「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」のデジタルマーケティング戦略で話題沸騰! マーケティングにおけるNFTの意義

2025/09/30 10:00 (2025/09/30 10:31 更新)PR
Iolite 編集部
文:Iolite編集部
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「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」のデジタルマーケティング戦略で話題沸騰! マーケティングにおけるNFTの意義

ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)が挑む、あたらしいロイヤリティと顧客体験

「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」のデジタルマーケティング戦略で話題沸騰。ユーザー数は前年比5倍、2025年の配布は20,000件超。ファンと新規層を巻き込む熱狂が広がっている。

2025年のNFTの市場規模は300億ドルを超えるとも試算されている。「投機対象」として注目を浴びたNFTは時代の変化とともに、株式・債券・不動産といった伝統的金融資産をデジタル化する仕組みであるST(セキュリティトークン)への応用や、会員証・チケット・ロイヤルティへの展開を機に、再び日の目を浴び始めた。

ヒステリックグラマーが取り入れたNFTを活用した事例も、会員証・チケット・ロイヤルティへの展開というユーティリティの側面に注目してデジタル時代のファンコミュニティを形成し、ブランドと消費者が双方向に利益を享受できる関係を築くことを目指している。


「スタンプラリーのデジタル版です!」店頭のスタッフが顧客とコミュニケーションをとる。ヒステリックグラマーは2023年10月、ブランド初となるNFT企画「HYSTERICGLAMOURNFTPROJECTS23-24」をスタートさせた。このプロジェクトは2024年冬までに全6回のイベントを開催し、各イベントでブランドの人気アイコンを限定NFTとして配布する試みであった。


ファンはイベント来場時に限定NFTを受け取り、集めたNFTの数に応じて特典が得られる仕組みだ。配布された一部のNFTそのものにも、ファン同士の一体感を醸成する役割がある。譲渡不可のSBT(ソウルバウンドトークン)であるため、各ファンが保有するNFTは「自分がイベントに参加した証」として半永久的にブロックチェーン上に刻まれ、ファン同士がSNS上で自分の獲得したNFTを披露したり、自慢のコレクションを共有することで、デジタル空間でのコミュニティ形成にもつながっている。  

HYSTERIC GLAMOUR 1
HYSTERIC GLAMOUR 2

https://www.hystericglamour.jp/2025nft/

顧客との接点を継続的な関与へ昇華させるミッション設計とプラン

2025年になると、ヒステリックグラマーのNFT 施策はさらにスケールアップした。前年の教訓を踏まえて、地理的な制約を受けず多くのファンが参加できるよう、場所や時間に縛られない複数のミッションを毎月用意し、年間を通じたミッション型のNFTプログラムを開始したのだ。

ミッション機能は、顧客との接点を単発的な購買体験から継続的な関与へと変える仕組みである。ブランドが提示する複数の課題やアクションを顧客がクリアすることで、NFTや、限定特典を獲得できる設計は、ゲーミフイケーションとCRMを融合したあたらしいロイヤルティ施策といえる。

同時に、顧客ごとの行動データを可視化できるため、マーケティング最適化やターゲテイング精度の向上にもつながる。こうした仕組みは、顧客満足度の向上とリピート購入の促進を同時に実現し、結果として売上成長やブランド価値向上へ直結する。すなわちミッション機能は、顧客体験とビジネス成果を連動させる強力なエンジンなのである。

NFTを活用したロイヤリティプログラム

2025年のプロジェクトであらたに  導入されたランク制度にも注目したい。一定数集めるごとに記念NFTが付与されたり、特別な特典がアンロックされる仕組みだ。いわばNFTを活用した会員証・マイレージプログラムであり、ファン同士でランクを競ったり共有したりすることでコミュニティ内の一体感も高まっている。 

ヒステリックグラマーのNFT 施策は「ファッション×NFT×ファンコミュニティ」の融合によってファンエンゲージメントを深化させた好例だ。リアル店舗で培ってきた熱狂(ヒステリック)なブランド体験と、デジタル上のグラマラス(魅力的)な仕組みを掛け合わせることで、ブランド創立から約40年を経た現在も新世代のファン層を獲得しつつある。

HYSTERIC GLAMOUR 3

追求したのは誰にでも“手軽”であること

MintMonster

NFTをブランドが活用するには、ブロックチェーン選定やガス代最適化、譲渡制限設定など高度な知見が必要だ。アパレルブランドが自前で人材を揃えるのは難しく、その障壁を解消するのが「MintMonster」である。MintMonsterは専門知識不要でNFT発行・配布が可能な設計で、保有数に応じたクーポン配布や特典アンロックも管理画面で設定できる。

ファンは「コレクト」から「リワード」への体験を楽しみ、ブランドは高度なロイヤルティ施策を効率的に実現できる。さらにNFT 取得状況を可視化し、誰がどのイベントに参加したかを精緻に把握可能だ。

また、Mint Monsterは効果測定の面でも強みを発揮する。NFTの取得数や利用状況を可視化できるため、マーケティング施策の効果をリアルタイムで把握し、次の企画に反映することが可能だ。従来の紙のスタンプラリーや会員証では把握しづらかった「誰がどのイベントに参加し、どの程度エンゲージしているか」といった情報を、ブロックチェーンを介して精緻に管理できる点は大きな進歩である。

NFTである必要性が問われる時代に、従来効果測定の指標として機能していた「PV・クリック・CVR」に加えて、MintMonsterを活用することで(匿名の状態で)誰が何に参加したか詳細にわかるほか、ファンのエンゲージメントまで分析範囲が拡大することを考えると有効性が理解できると思う。

結果として、ヒステリックグラマーのNFT施策は「デジタル会員証」「デジタルアート」「特典」を統合した総合プログラムとして機能している。その裏側を技術的に支える MintMonsterの存在があってこそ、ブランドはファンにユニークな体験を提供し続けられるのかもしれない。

MintMonster 2
MintMonster 3

https://mint-monster.io/

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