貨幣史から学ぶ暗号資産

2025/11/29 10:00
Iolite 編集部
文:Shinichi Arima
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貨幣史から学ぶ暗号資産

流動性こそが「貨幣らしさ」を決める

貨幣とは何か。新明解国語辞典には『交換のなかだちとして案出されたもので、支払いの手段・価格の標準として、政府・中央銀行が一定の形や模様に作って発行した、金属片または紙幣』となっている。

政府・中央銀行が発行しない暗号資産は、貨幣と呼べないことになる。ちなみに、経済学の世界ではもう少し広い意味で貨幣を定義している。

財・サービスとの交換価値情報及び、そのメディア(媒体)の総体で、財・サービスの保蔵ができるもの、だ。経済学の世界で貨幣を定義すると一般的に以下の3つの条件があげられる。

『①価値尺度(物の価格を測る)』
『②交換・流通手段(売買の仲介)』
『③価値貯蔵手段』

この条件であれば、ビットコインなどメジャーな暗号資産は貨幣と定義してもよさそうである。

一般に知られていないミームコインはどうだろうか。②を満たしていない場合がほとんどではないだろうか。②を言い換えると流動性である。

手早く流動性を獲得しようとなると、すでに流動性を獲得している商品を利用するのがよい。

ドルや円といった法定通貨にペッグしたステーブルコインは、暗号資産の利用シーンを拡大しろという声に対応するには最適解だろう。

暗号資産の連動先に法定通貨という中央集権の権化のような媒体を選択したことには一部批判の声もある。だが、0から流動性を獲得するのは極めて難しい。なぜ流動性の確保は難しいのか。そこには人間の心理が大きくかかわっている。

今回は紙幣の歴史を学ぶことで、流動性の裏側を学んでいこう。

今回の紙幣 :『中統元宝交鈔(ちゅうとうげんぼうこうしょう)』

サイズ:272✕188mm 素材:紙 発行国:元(モンゴル帝国) 発行期間:1260~1287年

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