【Column】“自由”と“制度”の狭間で変化する暗号資産の存在意義とその価値

2026/01/30 10:00
Iolite 編集部
文:Shogo Kurobe
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【Column】“自由”と“制度”の狭間で変化する暗号資産の存在意義とその価値

成熟の過程で問われる暗号資産の本質

サマリ

1. 規制強化は「排除」ではなく、暗号資産が成熟段階に入った証左である

BybitやBinanceの事例にみられるように、日本では無登録の海外暗号資産取引所に対する是正が進み、規制に適合しない事業者の撤退が加速している。これは短期的には市場の選択肢を狭める側面があるものの、暗号資産が投機段階を超え、投資家保護と市場監視を前提とした制度的な金融インフラへ移行しつつあることを示している。

2. 「自由でグローバルな価値移転」と「制度的秩序」の緊張関係が本質的課題に

暗号資産の中核であった“自由で国境を越える価値移転”は、既存の金融制度に取り込まれることで形を変えつつある。この変化に違和感や危機感を覚える声もある一方、イノベーションと投資家保護をどう両立させるかという課題は、市場が本格的に社会実装フェーズへ入ったからこそ浮上している問題でもある。

3. 規制との摩擦を越えた先に、暗号資産のあらたな価値が定義される

規制強化は暗号資産の存在意義を損なうものではなく、むしろ技術が現実経済と結びつき始めた裏返しといえる。ブロックチェーンは金融インフラ、決済、デジタル資産管理といった分野で実装が進み、暗号資産は「投機対象」から「実用的価値を生む基盤」へと役割を変えつつある。制度と自由、秩序と革新の均衡点をどう見出すかが、今後の暗号資産市場を読み解くカギとなる。


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2025年末、世界有数の暗号資産取引所 Bybitが、日本居住者向けサービスの停止を正式に発表した。KYC(本人確認)の強化と段階的な制限により、日本からの利用は事実上困難になる見込みだ。

過去にも、Binanceが日本居住者のサービス利用を停止したが、その後、暗号資産交換業者としてBinance Japanが誕生し、正式に日本居住者向けサービスが提供されるという事例があった。

ポジティブに捉えれば、今回のBybitの動きも日本でのライセンス取得に向けた前触れともいえる。

その一方で、今後も日本でライセンスを取得していない海外暗号資産取引所の撤退やサービス提供の停止といった事例は増加していく可能性が高い。 

日本居住者向けにサービスを提供する海外事業者への警告はより厳格なものになっていくことだろう。

暗号資産が現行の資金決済法から金商法(金融商品取引法)へと移行するにあたり、投資家保護や市場監視を強化する狙いから、規制に準拠しない海外事業者に対する是正措置はスピード感を持って対処されるものと考えられる。

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