サマリ
1.若年層主導の投機ブームが規制強化の背景に
韓国では2017年頃、若年層を中心に暗号資産投資が急拡大し、過熱や不正利用への懸念から「1取引所1銀行」制度などの規制が導入された。一方で、この規制強化は若者の政権離れを招いた側面も指摘されている。
2.規制見直しにより市場の開放と競争促進へ
現在は同制度が市場の寡占化や新規参入の障壁となっていることが問題視され、廃止・緩和に向けた検討が進んでいる。デリバティブ解禁や法人口座の導入も含め、資本流入や取引所間競争の活性化が期待。
3.デジタル資産を制度圏に組み込む包括的な転換へ
韓国はデジタル資産基本法やST導入、ETF解禁などを通じ、規制と成長のバランスを図る段階へ移行している。AML体制の再設計や国際基準との整合性も進め、グローバルな規制モデルへの進化を目指す。
韓国では、各暗号資産取引所が特定の銀行1行とのみ提携することを求める「1取引所1銀行」制度が事実上定着している。この制限のもと、現状では主要取引所(Upbit、Bithumb、Coinone、Korbit、Gopax)のみが銀行との提携を確保してきた。
同規制は、2017年12月に金融当局がマネーロンダリング防止などを目的として、暗号資産取引所に対し実名口座との連携を義務づけたことに端を発する。当時、韓国では若者を中心に暗号資産取引が急拡大しており、政府は暗号資産の不正利用や過剰な投機ブームを抑制するため規制強化に踏み切った。
2017年から2018年初頭にわたる暗号資産の規制強化は、結果として若者の政権離れの一因になったとの分析もある。
