「円しか持たない国」を変えられるか Slashが挑むステーブルコイン普及戦略──佐藤伸介インタビュー

2026/03/30 10:00 (2026/05/29 14:49 更新)
Iolite 編集部
文:Shinichi Arima
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「円しか持たない国」を変えられるか Slashが挑むステーブルコイン普及戦略──佐藤伸介インタビュー

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Slashが挑む暗号資産カードの実装

サマリ

1.日本市場での信頼構築が最優先、独自カード開発に挑戦

Slashは「暗号資産カード」の実装を日本主導で進め、複数企業との連携を構築している。規制や調整の難しさからリリースは遅れたが、2026年は信頼とパートナーシップを軸に事業基盤を強化する方針。

2.ステーブルコインを“体験”として普及、ノンクリプト層がターゲット

USDCを円として使えるカードを通じ、「クリプトを意識せず使えるお金」として普及を狙っている。若年層や未経験ユーザーに向けたブランディングで、100,000人規模の新規ユーザー獲得を目指す。

3.規制対応とインフラ整備を進め、2027年本格展開へ

ATM出金や銀行連携などの実現にはライセンス取得が必要であり、金融庁との対話を継続している。将来的には複数通貨を自由に使える環境を整備し、日本におけるステーブルコイン普及の起点となることを目指す。


──2025年を振り返って、貴社にとって最も大きな成果は何だったのでしょうか?

佐藤伸介(以下、佐藤):クリプト業界としては、ブル相場からベア相場へ移行した1年だったと思います。そうした環境のなかで、サバイブできたことが大きかったですね。

正直にいうと、2025年はSlashから大きく発表できるプロダクトは多くありませんでした。ただ、日本ではまだ存在しない「暗号資産カード」や「ステーブルコインをカードで使う」という認知で、Slashの存在感を作れたことは成果だったと思っています。

──逆に直面した課題は何でしょうか?

佐藤:2025年に予定していた「Slash Card」をリリースできなかったことです。準備不足もありますが、日本国内での調整が想定以上に難しかった。海外のクリプトカードの多くはOEMで作られており、実際に技術基盤を提供している会社は2社ほどしかありません。

一方、私たちは日本主体で独自のカード発行まで進めました。BINスポンサーとしてオリコさんと協業し、Visa Japanを含め多くの企業と連携しています。つまり、クリプトカードを扱ったことのない企業と一緒に、あたらしい仕組みを日本で作っている形です。そのため説明や理解、社内決裁に時間がかかりました。

結果として当初のスケジュールに間に合わず、ユーザーの方々にはお待たせすることになりました。現在は事前登録いただいた10,000人の方へβ版のカードを提供する準備を進めており、2026年上半期中に順次発行する予定です。

Shinsuke Sato photo1

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