——事業を進めていく上で感じた千葉だからこその強みや現状についてお聞かせください。
甲斐雄一郎(以下、甲斐):千葉の強みは都市圏に近くアクセスが良いこと、人口が多い点があげられますね。一方、Web3.0やNFTはチャレンジングな取り組みということもあり、まだ県や市としての取り組みが進んでいないと感じています。「千葉 NFT」などで調べてもほとんど事例が出てこないのが実態です。まだチャレンジングなことをするためのモチベーションがそれほど高まっていないのだと思います。
手が付けられていない領域で活動を行うことでイニシアチブを取りやすくなりますので、逆にそれが私にとってメリットに映っています。デジタル分野ではSEO対策が重要となりますが、地域における競合が少ない状況ですので、積極的に行うことで独自のポジショニングを確立できると考えています。
——まだ“更地”のような環境であることから優位性を取りやすいということですね。
甲斐:そういうことです。実際、こうした取り組みが実を結びつつあります。公益財団法人の千葉県産業振興センターから「Web3.0におけるビジネスプランを考えてもらえないか」という依頼がありました。通常であれば私たちの方からプランを提案したりするものですが、逆にお声をかけていただいた形ですね。
こうした動向からも、千葉県としてWeb3.0ビジネスに前向きな姿勢がみえつつあります。大きなビジネスチャンスであると認識し、現在は依頼に沿ったプランを準備しています。この分野でのリーダーとしての役割を担うことで、千葉のDXを牽引する存在になりたいですね。