物流業界の課題として、ドライバー不足や燃料高騰などがあげられているが、物流システムやAIなどの導入から生産性向上がリスクファクターを超えると期待されている。また、共同配送やトラックから、鉄道や船舶に切り替えるモーダルシフトも有効な施策に。
さらには、自動運転やドローンなどのあたらしいテクノロジーの導入についても、官民一体で実証実験が進められており、着々と実現の方向に向かっている。
物流業界は今後も高い需要をキープしたまま推移していくことが想定される。
※ページ内の表内データは2023/11/10時点のものです
●ロジザード(4391)+19.59%(6ヵ月)
国内シェア率トップを誇る、クラウド倉庫管理システムを有する
新規取引先の増加を背景にクラウドサービスが順調に推移したほか、ネット通販や3PLが拡大して業績は拡大、売り上げ増が継続している。
11月14日に決算を発表、2024年6月期第1四半期経常利益は前年同期連結比60.9%増の1.1億円に拡大し、通期計画の3.3億円に対する進捗率は33.5%に達し、5年平均の26.7%も上回った。
値動きの激しい銘柄で、暴騰場面では手を出さず、押し目を狙いたい。
▶▶注目の理由
物流のDX化が促進していくことに伴って、ロジザードの株価推移に期待が持てる。
●ファイズホールディングス(9325)-30.65%(6ヵ月)
2024年問題解消に最適な配車プラットフォームサービスを展開
EC向け物流センターや配車プラットフォームを運営しているほか、倉庫内業務の一括受託、スタッフ派遣、拠点間輸送、宅配など展開している。
Amazonが最大顧客。11月1日に決算を発表、2024年3月期第2四半期連結経常利益は、前年同期比6.1%増の5.7億円になった。
予想PER11.28倍、予想配当利回り3.31%に割高感はないが、人気の圏外に置かれている銘柄。中期スタンスといえる。
▶▶注目の理由
2024年問題解消にマッチしている配車プラットフォームサービスの展開次第では、今後に期待できると予想。
●SGホールディングス(9143)-0.24%(6ヵ月)
自動運転やドローンなどを利用した新サービスの展開に期待
宅配便は取り扱い個数減少も値上げを進め単価は上昇したが、後半にかけ減益幅拡大。
2024年3月期第2四半期連結経常利益は前年同期比41.0%減の392億円に落ち込んだ。通期同利益を従来予想の1,010 億円から925億円(前期は1,379億円)に8.4%下方修正。
予想PER21.45倍、実績PBR2.36倍。宅配便2位企業、株価はやや割高感も。現在は人気の圏外に置かれている銘柄。長期スタンスといえる。
▶▶注目の理由
物流業界全体のDX化を主導する役割になれるかどうかで値動きが変わると予想。
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