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「WHITE SCORPION」の生みの親、オーバース社・佐藤義仁氏が語るグループの今後やプロジェクトの展望

2024/01/29Iolite 編集部
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「WHITE SCORPION」の生みの親、オーバース社・佐藤義仁氏が語るグループの今後やプロジェクトの展望

「WHITE SCORPION」の生みの親が語る グループの今後や「IDOL3.0 PROJECT」の展望

Web3.0業界の内外から大きな注目を集める「Web3.0×アイドル」プロジェクトの全貌に迫る。


——IDOL3.0 PROJECTの立ち上げに至った経緯、背景についてお聞かせください。

佐藤義仁(以下、佐藤):まず私自身が“アイドルヲタク”だったことが背景にあります。長年にわたりアイドルを応援していくなかで、ファンの気持ちとしていろいろな疑問や課題を感じていました。

私が長年務めてきた金融の側面からいうと、IEO(暗号資産を通じた資金調達)の法整備が進み、ブロックチェーンの技術的な進歩がみられてきました。そうした状況で、暗号資産やブロックチェーンを使うことで私が抱いていた問題や課題を解決できるのではないかと考えたんですね。

IEOによる資金調達でアイドルグループを立ち上げつつ、暗号資産やブロックチェーン等を活用したWeb3.0の要素を盛り込み、アイドル活動や推し活に展開できれば、今までにないファンとアイドルとの関係性を構築できると思い、そういったプロジェクトを推進していくために会社を立ち上げました。

——実際にプロジェクトを立ち上げてからご自身が感じたファン時代の考えと現実とのギャップを教えてください。

佐藤:そもそもアイドルファンの時やIEOを準備していた時は、資金調達をしてプロジェクトを立ち上げ、アイドルを育てて推し活を進めるという発想でした。私たちはもともと金融領域が専門で、現場は経験豊富な人たちの力を借りて運営しています。

オーディションのスタートから全国各地で説明会を開始しつつ、その間にオーディションに何度か立ち会うことにより運営サイドとしての現場を初めて知りました。その過程で1番心を打たれたのは、オーディションの候補者が人生を賭けていたことです。

卒業後に退職金を支給するとか、現役時でも卒業後のセカンドキャリアについて考えながらアイドル活動を続けていくなど、アイドルたちが常に不安を抱えていることは話も聞いていますし理屈ではわかっていました。

しかし、彼女たちが人生を賭けてアイドルを目指していくというのを身をもって実感すると、非常に鮮烈な思いを感じました。

ファイナルステージ進出者114名を初めて公の場でお披露目した8月以降、数々の公開オーディションを経て、10月7日に最終合格者を発表するイベントを開催しました。それまでの過程で、名前を呼ばれて嬉し泣きした候補者もいましたし、逆に名前が呼ばれず悔しそうな候補者もいました。

ファイナルステージに進出した候補者は29名。私たちはそこに残った全員に合格してもらいたいという想いがありましたが、現実はそういうわけにもいかず結果的に11名まで絞り込むことになりました。そこでも名前を呼ばれた人、呼ばれなかった人にわかれ、現実の非情さを大きく感じたところです。

これが本当の生身のアイドルオーディションだと実感し、改めてこれからのメンバーサポートの重要性を痛感するとともに身の引き締まる思いがしましたね。

——メンバーのケアについてはどのような対策をしていますか?

佐藤:何よりも体調管理ですね。WHITE SCORPION(ホワイトスコーピオン)のメンバーはほぼ毎週土日にレッスンや取材、イベントなど活動をしています。遠方から参加しているメンバーもいます。そういった生活になっていますので、体調面や精神面でのケアは重要です。今後はパーソナルドクターが付いてメンバーのフォローを行う予定です。

——プロジェクトの構想は5年ほど前からあったとお聞きしましたが、それからしばらくしてちょうど新型コロナウイルスのパンデミックと重なりました。その時はどう思いましたか?

佐藤:コロナ禍ではいろいろなライブやイベントが中止となり、それによりアイドル活動がかなり制限されましたよね。ファンも夢とか喜びや楽しみ、共感など、これまで得ていたものが1度すべてなくなってしまった。その後のアイドル活動や推し活もコロナにより大幅に制限がかかってしまいました。

その時に思ったのは、物理的に移動や接触がなくても済むようなライブやイベントがWeb3.0の技術を使えば可能になるのではないかということです。ですので、コロナ禍ではネガティブに捉えるのではなく、Web3.0の活用という点では逆にチャンスだと感じていました。

“アイドルヲタク”が夢、感動、喜び、そして共感をファンに届ける

——IDOL3.0 PROJECTでは独自トークンの「NIDT」やNFT、メタバースを活用したあたらしいアイドルグループ像を掲げていますが、具体的にはそれぞれにどのような役割があり、どのようなロードマップを描いているのか教えてください。

佐藤:NIDTは本プロジェクトにおける“血液”のような存在だと思っています。単に資金調達のためだけではなく、NIDTを保有していただくことでさまざまな権利を付与するなど、推し活のツールになるわけです。私たちは、NIDTを通じて推し活のアップデートを図ることができると考えています。

IEO参加者やNIDTの保有者にこれまで付与してきた権利としては、オーディションにおける投票権や、NFTの無償配布等があります。今後はNIDTホルダーに対して限定イベントを開催することや、ライブチケットの当選確率を優遇すること、また決済手段として使うことができるようにしていきます。

たとえば円決済も可能だけれども、NIDTで決済するとNFTを取得できるといった具合に、保有・使用するとお得感がある取り組みを進めていきます。また、NFTはブロックチェーンによってすべての入手経路が記録されています。初期から応援しているファンにとっては自らが古参であることを証明できるわけですね。

NFTにNIDTの保有期間を記録することや、イベントなどに参加した履歴、ほかのNFTを集めていることなど、いわば推し活の“見える化”を進めています。今後はファンランクや推し活ポイントを決める手段にしていこうとも考えています。

メタバースについては、現在まだWHITE SCORPIONがデビューしたばかりで、リアルの方を優先していることもあり企画中の部分が多いですが、物理的な接触をすることなくファンが交流できることを見据えて活用していく予定です。

IDOL3.0 PROJECTでは海外展開も見据えていますし、彼女たちのアイドルとしての地力が付いてきたタイミングで世界に打って出ます。そのため、海外のファンとの交流ではメタバースが重要になってくるのではないかと思います。

当初は、メタバースを活用する際にはイベントよりもライブが良いと考えました。ただ、今のメタバースだと同時接続できる限界はせいぜい100人程度のものが多く、たくさんの方々が参加できません。また、ファンが楽しんでくれるメタバースでなければならないので、奇をてらったものではよくないと考えています。

ファンのちょっと先を行くメタバースが理想的で、技術的に最先端でもゴーグルやセンサーの装着が必須のメタバースもありますが、ファンがついてこれなかったらダメなんですね。そこはメタバースの今後の進化もみつつ取り組んでいきます。

最初はお話会や一緒にゲームをプレイすることなどからスタートするのがよいのかもしれません。我々としてはファンに喜んでいただかないと意味がないし、メタバースをやるからには実際にリリースした際にファンの皆さんを落胆させたくはありません。

——実際にプロジェクトが本格始動してから最も大変だったこと、そして嬉しかった瞬間について教えてください。

佐藤:我々はプロジェクト全体の管理が主な役割となります。その点でいうと、IEOの準備が1番大変でした。金融当局や日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の審査もありますしね。我々のプロジェクトは事業計画もしっかりしていて問題もないと思っていたので、いずれは審査が通るだろうと思っていました。

ただタイミングが非常に難しく、たとえばオーディションでいうと候補者達の大半は学校にも通っており、受験や転入学は避けて通れません。ですので、IEOの時期とオーディション開始のタイミング調整はかなり気になりました。

1番嬉しかったのは、やはりWHITE SCORPIONが12月7日にデビューすることができたことです。まずはこの瞬間を目指してIEOの準備とオーディションを進めてきたので非常に嬉しかったですね。

デビュー曲の「眼差しSniper」の動画がYouTubeでも380万回(取材時点)再生されたり、海外の人たちからも評価されていると感じています。「今までの日本のアイドルとは異なりクールで格好いい」という趣旨のコメントが多かった印象です。

2025年の海外進出を見据えNIDTの価値向上と「推し活のアップデート」を手がけていく。

——WHITE SCORPIONとIDOL3.0 PROJECTの展望について教えてください。

佐藤:先述の通り、WHITE SCORPIONは12月7日にデビューしました。そして1月7日には早くも2nd配信シングル「コヨーテが鳴いている」をリリースし、以降、毎月新曲を出していく予定です。毎月新曲を出すという戦略は結構大変なことで、1stシングルをリリースする時にはすでに2ndシングルの練習をしています。

12月下旬には3rdシングルの練習に入ります。土日はレッスン、イベントがありますし、かなり忙しい日々が続きます。とはいえ、プロジェクトとしては今後世界に出ていくという壮大な夢がありますから、多忙のなかでも地力を付けていってほしいと思います。

曲が増えていけばライブやイベントも可能になりますし、早ければ2025年にも海外進出を果たせればと考えています。

IDOL3.0 PROJECTの展望としてですが、今回のオーディションの最終候補者29名は各方面で非常にレベルが高いと思っています。このたびWHITE SCORPIONに加えて17名がファイナリストとしてオーバース所属となりましたが、彼女たちもいずれ活躍できることを期待したいと思います。

——佐藤さんがIDOL3.0 PROJECTを通じて目指すものは何でしょうか?

佐藤:もともと私たちがアイドルというものに対して抱いていた疑問や課題を、このプロジェクトを通じて解決していきたいです。その上で、ファンに寄り添ったこれまでにない自由な発想でアイドル活動を展開し、NIDTを通じて推し活をアップデートしていければと考えています。

また、プロジェクトの肝となるのはNIDTですので、価値を高める取り組みを積極的にやっていきます。価値向上自体の取り組みはいろいろとありますが、まずはWHITE SCORPIONやIDOL3.0 PROJECTを盛り上げていくことが大事だと思います。

多くの方々に関心を持っていただき、認知が広がっていけば自然と価値が向上していくでしょうし、「NIDTホルダーになって良かった」と思っていただけるような施策・環境づくりを進めていきます。

——最後にWHITE SCORPIONやIDOL3.0 PROJECTを応援しているファンや読者に一言お願いします。

佐藤:WHITE SCORPIONは、とてもスキルが高く魅力的な11名のメンバーからなるグループです。この先、ファンの皆さんに夢、感動、喜び、そして共感を与えていけるよう精一杯がんばっていきます。ファンの皆さんからも力をいただきながらぜひ彼女たちを世界に連れて行きたいと思います。

IDOL3.0 PROJECTにおいては、いつかファイナリストたちもWHITE SCORPIONに続いてファンの皆さんの前に晴れ姿をおみせできると思いますので、どうぞご期待ください。引き続きの応援をよろしくお願いいたします。

WHITE SCORPIONとIDOL3.0 PROJECTの今後の展開!

  1. プロジェクトの肝であるNIDTの価値向上を図るべく、決済利用時の特典付与やライブチケットの当選確率を優遇するなどの施策を予定。
  2. WHITE SCORPIONでは毎月新曲のリリースを予定しており、イベントやライブなどを重ねて2025年の海外進出を目指す。
  3. オーディションのファイナリストのうち17名がオーバース所属に。今後はこのなかからあらたなユニット等が誕生する可能性?


Profile

◉佐藤義仁(Yoshihito Sato)
株式会社オーバース代表取締役
松井証券取締役、SBI証券代表取締役執行役員専務、フォビジャパン取締役を経て現職。松井証券在籍時に日本初の本格的なインターネット取引の導入を主導し、フォビジャパンでは暗号資産交換業に携わるなど、金融系プロジェクトのプロフェッショナル。


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