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株主優待とNFTが持つ“共通点”と“相違点”とは? それぞれの本質やリスクを徹底解説

2024/02/06Iolite 編集部
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株主優待とNFTが持つ“共通点”と“相違点”とは? それぞれの本質やリスクを徹底解説

株主優待とNFTが持つインセンティブの共通点と相違点とは?

保有し条件を満たすことで物品の受け取りやサービス等のインセンティブを受けられる株主優待とNFT。その共通点と相違点を改めて整理していく。

共通点から株とNFTの本質を紐解く

NFTと株式には、所有権の証明、変動性、希少性に基づく価値の変動など、多くの類似点がある。厳密にいえば、多くの異なる点はあるものの、既存の仕組みと比較して類似点を把握した上でNFTを眺めれば、ある種のアレルギー反応をすることもなく向き合うことができるのではないだろうか。

先に記載がなかった部分でも、NFTには特徴がある。たとえば、NFTの最大の特徴は非代替性。これは独自のデジタルアセットを表し、それぞれが独立した価値と識別情報を持っているといえる。これに対し株式はある種、代替可能な資産であり、同じ企業の、同じ種類の株式は基本的に同じ価値を持っている。

また、市場規模を考えれば、NFTにも流動性はあるものの、全世界に開かれた証券取引所でやり取りされる株式同様の高い流動性をすべてのNFTが持つわけでもない。

ほかにも、株式には企業価値の算出方法によって違いはあるものの、主に有形資産や財務情報をもとに価値が決められる。一方でNFTの価値は、コミュニティやインフルエンサーの有無、プロジェクトのビジョン、作品の希少性など無形資産とも捉えられる要素が価格に影響を与えることも少なくない。

相違点からみるリスク

株式とNFTにはこれら明確な違いも存在し、それぞれ独自のリスクが伴うということは留意しておいていただきたい。

株式はいわずもがな、市場の需給バランス、企業業績、経済環境、政治情勢など多くの要因によって変動する。投資する企業の財務状況や業績から、その企業の将来性を投資判断の基盤とする作業には労力を惜しみたくない。

今年より新NISA制度が適用されるようになり、オールカントリーやS&P500といったインデックス投資は注目を集めたものの、手数料等思わぬところで損をしていることもあるかもしれないため、盲信ではなく自身にとって最も良い選択を考えたい。

NFTにおいては、先程あげた無形資産のような、数値化の難しい主観的な価値を反映しているものも少なくないため、価格に影響を与える要因が株式よりも多岐にわたる可能性を孕んでいる。株式市場に比べると流動性も低いため、買い手がみつからないまま価値が目減りしていってしまうことも予想される。

どちらかといえば投資というより権利、株式でいうところの優待のように向き合っていくと良いのではないかと思う。いかに実体があり、ユーティリティ性の高いNFTを“活用”するか。

総じて、株式とNFT投資の両方には魅力と機会があるが、それぞれの市場の特性を理解し、適切なリスク管理を行うことが、最大限の利益を享受するコツなのではないだろうか。

株とNFTの共通点

  1. 投資としての側面
    どちらも投資対象となり得る。多くの投資家は、株式を購入して価格上昇を見込むように、ブームが訪れた時にはNFTを購入して将来的な価値上昇を期待した。しかし、両者ともに投資リスクがあり、NFTの投資リスクが顕在化した現在はユーティリティ性の高いNFTへのシフトがみられる。
  2. 希少性と価値
    株式の場合、特定の企業の株式が市場に限られた数しか存在しないことが、その価値を左右する要素でもある。これはNFTにも同様に働く原理だ。デジタルアセットの希少性が価格にも影響を生み出す。より希少性の高く、ユニークな特性を持つNFTが高い価値を生むことがある。
  3. 流動性
    株式は証券取引所を通じて容易に取引され、銘柄にもよるものの比較的流動性が高い資産だ。NFTも同様、マーケットプレイス等を通じて売買が可能で、所定のウォレットアドレスに対して直接NFTを送ることもできる。NFT譲渡時に利益を得た場合と売却時の課税には注意したい。
  4. 所有権の証明
    株式とNFT、いずれも所有権の証明という点では非常に類似した機能を持つ。株式は企業の一部の所有権を表し、株主はその企業の利益の一部を受け取る権利を持てる。一方で、NFTはデジタル上のデータ(アートや音楽、権利等)の所有権を、ブロックチェーン技術を用いて証明する。
  5. 市場価値の変動
    株式市場では、企業の業績や市場環境の変化により株価が変動するのと同様に、NFTの価値も市場の需要と供給によって変化し、一部のNFTは非常に高い価値を持つ。市場価格の変化は、すべてのモノに共通していえることではあるが、NFTによってデジタル上のモノにも資産性があることが証明できるようになったことは進歩だ。
  6. 収益機会の可能性
    株式は配当を通じて収益を得ることもできる。NFTの場合は保有することによるインセンティブを受けられる場合もあれば、NFTを活用して作者が転売時のロイヤリティを得ることもできる。所有者が経済的利益を得る機会があるという点は両者の共通点だ。


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